中国、廬山&安徽、文房四宝の旅−10、八大山人梅湖って。

さあ、八大山人記念館へ行こう。

さて、今日の予定は「八大山人」という明代の末というか清代の始めに活躍した
画家の記念館を見に行くのだ。今回の旅のメインの目的の一つでもあるんで期待が
一杯。早い目に行ってゆっくり見させていただこう。
てなことで、到着。

八大山人記念館

えっ、なんかちゃう? テーマパークの入り口みたいやん?
八大山人梅湖景区って何の事?
驚きの1,八大山人って中国ではこんなに有名なん?
日本だったら、絵を描いてる人で水墨画をやってたり、水墨画に詳しい人やったりと
ごく一部の通人しか知らんような人だ。
例えばこんな絵。(中国で買った画集からコピー)

とても印象的な絵やと思う。けったいなと思う人もいてるかもしれん。
魚が浮遊してるのか泳いでるのか。岩や木や水を描かなくてもそれだけで十分な
存在感がある。静謐でやさしくてどことなくユーモアがあってどことなく哀しみの
翳もある。
一本足の鳥にただよう静かな緊張感。

この独特の雰囲気に魅了されたらとてもたまらんのだ。
瓜と鼠って、こないだの泉屋博古館の特別展に出てたやつとそっくりだ。

こういう絵が見られるという期待で胸が一杯なのに、テーマパーク見たいになってたら
どうしよう。

八大山人記念館

しかも早く来すぎたんか、まだ開館前だ。

しかたない開館までの15分ほどはこのあたりをブラブラしてみよう。
目の前には小ぶりの湖が広がってる。

太極拳みたいなんをやってはる。ここはやっぱり中国だ。柳がよく似合う。
ここにもやっぱりレンタルものらしき自転車が乗り捨ててある。

乗り捨て自由がこんな形で有りなんやったら、ええかげんすぎるんとちゃうやろか?
管理がおいつけへんのとちゃうやろか? なんて余計なお世話を考えてしまう。
湖に目をやると、何となくテーマパーク化の兆しが感じられる。

八大山人記念館

面白い日本語やね。

八大山人記念館

こんな新しい看板に日本語が入ってるというのが関係良化の証なんやろか?
最近は3番めは韓国語やったような気がしたけど?
そろそろ開館時間らしい。

八大山人記念館

八大山人とは。

わしの理解。

清朝の始めの頃の画家。石濤と八大山人が同時代人として共に語られる事が多い。
どちらも従来の画法にとらわれない大胆な構図が多い。軽妙洒脱さを感じさせる絵が多く、
どことなくユーモアが感じられて楽しいけど、その絵の中には哀しみも流れていると
わしには思えてならないのは、滅んでしまった明朝を懐かしむ、あるいは今の世に入れられない、
あるいは今の世の有り様に納得できない彼らの心の内が反映しているのかもしれない。
どちらの絵もわしは大好きだ。

八大山人記念館。

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ありがとうございました。