ベトナム、ハノイ、マイチャウ、モクチャウ高原の旅−50、天福寺(タイ寺)へ。

ハノイに帰る前にもう一箇所行くところがあるらしい。遠くにハノイの街が見えそうな頃、
ちょっと道を逸れていく。田圃の中を行ったり来たり、やっと到着した。
ここは天福寺(タイ寺)っていう仏教のお寺でハノイにある人形劇の発祥の地らしい。

この時点ではわしはベトナム、ハノイに何度も来てるわりには人形劇を見たことがなかったんで
何のことやらようわからんかったけど最終日に人形劇を見た時になるほどと良くわかった。
それはともかく一見してなかなかええ味のあるお寺のではないやろか?

池の畔でユルっとしてはるのがエエ感じや。
入り口には確かに感じで天福寺って書いてある。

そやから中国の寺かと思いきやタイ寺との異名もあるそうな。それもようわからん話やんか。
そして、何と言うてもこの橋が良い。

橋にはあるまじき瓦屋根の微妙な曲がり具合がとても美しい。そして欄干のない柱が無造作の
ようでいて程よいバランスで屋根を支えている。橋自体の反り具合がいかにもという中国式の
ようでないのもとても良い。勿論その反りに合わせた屋根のカーブであるんやけど、その屋根が
深編笠を被ったかのように低くかぶさっているのもとても面白いのだ。
その橋をたどると大きな池があって、真ん中の水中にお堂がある。

あえて水中にあるのは、ある国の亡国と再生の物語みたいなものがあってその再生には
水の中の生き物、亀が主体になってるようやけど、深く関わっていたので、その物語を
語るには水上と水中の境に場所を設けて人形たちをして語らしめるような仕掛けで始まった
というような話を聞いたような気がする。
ようわからんけど。
そしてこれが本堂なんかな?

この屋根の古びさといい低さのバランスといい、反りぐあいといい、絶妙ではないやろか?
子どもの遊び場になってるのも又良い感じだ。
わざとらしさが皆無なのがとても良い。
裏の山は風水のためにお寺の建造と同時に作られたんやろか?
おやまあ、この木もすばらしい。

ここには十分鑑賞に耐えるものが一杯ありました。なんと素晴らしい。
その後、中に入ったんやけど、中は中で地味なお寺の中、特にみるべきものは
なかったような。それでも外からみたら現役のお寺とは思えず、遺跡として保存
されてるやつかなって思ったけど、中にはいると現役のお勤めがなされている
ようであった。

しばらくベトナムにいるということを忘れてしまってた。

天福寺(タイ寺)

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ありがとうございました。