九度山暮らしのある日、新しい篆刻刀の滑り止めに真田紐を使ってみた。

こないだ新しい篆刻刀を買った話をした。老舗の堺刀司のお店で造ってもらったやつだ。
老舗の味わいがでてるかどうかはようわからんけど使い勝手がとても良い。刃幅が大きくて
刀身も大きいんで持ちやすいし、ゴリゴリってやる時、力が入りやすい。特に引いて切る
時にエエ感じだ。刃の角度を強くしてもらったのも大正解だ。刃が大きいわりには細かい
文字も彫りやすい。今のとこ、これをバリバリ使いこなしていきたいと思ってる。
けど、ちょっと物足らんとこがある。刀身が鉄のむき出しなんで、いかつくて握りやすくは
あるけどやっぱりよくあるような滑り止めがあったほうがええんちゃうやろかって思う。
見た目にカッコ良い。
革紐を巻いたり、太い糸を巻いたり、布を巻いたり、いろんなやつを最初から巻いて売ってる
場合が多い。わしのには巻いてない。ということは自分巻かんとあかんのだ。
さて、どうしよう。
革紐とか太い糸なんてのはネット通販でいくらでも手に入りそうやけど、何となく
おもろない。
何かええのんないやろかと考えて、はたと思いあたった。
九度山には「真田紐」があるやんか。
陶磁器なんかのちょっと上等なやつは桐の箱に入ってるけど、その蓋を十字にかけた紐で
括っていて、その紐があるだけでいかにも高価そうに見えるんやけど、その紐に
使われてるのが真田紐だ。
昔から着物の帯締めに使われたり、刀の下げ緒に使われたりしてるらしい。
つまり、人品卑しからぬ高級感がある。ように見える。
狭い幅ながらも縦糸、横糸で織っているんで伸びにくく丈夫で物を縛るのに
ちょうどええということらしい。
真田信繁とどういう関係があるんかはわからんけど九度山の名産品として作られてる
らしい。
家にもあるかどうか調べてみると、あった。
では、これを使って巻いてみよう。

しっかりと巻けた。見よう見まねでやったんで、正式な巻き方かどうかはようわからん。
正式な巻き方があるんかどうかもようわからん。けど接着剤で止めるんはいやなんで、
巻締めだけがたよりだ。
少々握りしめていろいろ扱って見てもグサグサにはならへんから、まあええか、
しばらくいけるんとちゃうやろか?
これで頑張って彫ってみよう。

因みに最近の作品はこんなやつだ。

6cm角の結構大きいやつ。
ある公募展にだして佳作賞をいただいた。
できはええとは言えんけど個性だけはいっぱいある。あいかわらず異端に走るのが
わしの悪い癖だ。
字を彫ってもなかなかうまいこといかんので絵もいれてみた。最近気に入ってる
円空仏を模したやつだ。しばらくは絵入りに凝ってしまうかもしれん。
何にしてもまだまだ精進が必要。
勉強、勉強。

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ありがとうございました。