路地を通り抜けると広場みたいなとこにでる。
いろんな路地から抜けてここに出てくるようになっている。
どうもこの広場あたりはお寺の前の門前市場みたいなもんでもあるらしい。
野菜や果物を売る人たちがやたら集まってきてる。
こういう炎天下で見ると、とても涼しげで新鮮に見える。うまそうだ。まるで
食卓の料理を見てるかのようだ。おばちゃんが手に持ってるんは何なんやろ？
札束ではない。
おおっ、またバイクに新手の荷物が。
こんどは扇風機を積んではる。ややこしいやつを上手に荷台にくくりつけてはる。
やっぱりなんでもありなんや。面白い。
さっきどっかのお庭で見たおおきなフルーツの横にあるのは山椒の実なんやろか？
ところでお寺かと思たら横にガジュマルの大きな木がある。この木のうろを利用して
祠が作られている。
アジアの田舎にいったらかならずあるやつだ。木には精霊が宿ってる。はずだ。
仏さんと一緒になってるとこがとてもいい。
その横にミア寺がある。けど中には入れないようだ。現役の修行の寺やから一般人は
入場禁止らしい。外から塔だけを拝ませていただく。
因みにこの塔って何の為にあるんやろ？ 唯の飾りとは思い難い。とすれば中国なんかで
よくあるように経典の巻物を収めておくとこなんやろか？
ということは中に入れるんやろか？
向こうからお坊さんがやってきた。わしらを遠来の客と見て、特別に中を拝観さしてくれるん
やろか？
いや、ちらりとこっちを見ただけであっちの方へ行ってしまわはった。
門前では、別の果物売りのおばちゃんが、包丁で皮を剥きはじめた。
これって、新疆ウィグルに行った時に食べたハミウリとちゃうやろか？あまくてジューシー
やったやつだ。
しかし、わしらは頼んでへんで。
どうなんの？ 勝手に剥いて？
わるいけど頂かずに去る。
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