前に奈良の宇陀に行って危うく熱中症になりかけた話をした。
あの時は本当にびっくりした。車の中が熱くなって、「やばいな」と思った時は
もうすでにかなりのダメージを受けていたのだ。エアコンが効かないからあわてて
窓をあけて風をいれたが、だんだん、心臓がバクバクしてきて、もしかしたら
えらいことになりそうだと思ってしまった。それでも路の駅までたどり着いて、
涼しい所で休みながら水をがぶがぶ飲んでいたらかなり収まってきたが、本気で
帰りの事を心配するほどの危機感だった。
まあそれで、一旦落ち着いて、昼飯でも食おうとレストランに入った。
いつもなら、「うどんでも食おう」というところだが、あんまり食欲がない。
しかし、元気をださないといけない。
それで、消化がよくて手っ取り早く元気がでそうなものはないかなとメニューを
見ると、茶粥定食というのがあった。
「これはええやん」
中国でもしんどい時や二日酔い(こっちもしんどい)の時は粥が一番だ。
日本でも飯屋に粥があればいいのだがあまりない。
しかし、奈良は茶粥があるのがいい。
私は、出身が和歌山だから、やはり茶粥があった。
子供の頃はよく茶粥がでた。田舎へ行くと、毎日のように茶粥だ。
「また、おかいさんかいな」いやでしょうがなかった。
芋粥もあった。茶粥の中にサツマイモが入っているのだ、甘くてほこほこして
これはおいしかった。
残念ながら、少し大きくなって頃には茶粥もなくなっていた。
普段でもどこでも普通に粥が食べられる文化が戻ってきたらいいのになと
思った次第だ。
「道の駅、宇陀路室生」では茶粥が食べられますよ。
毎週水曜は食に関する話です。