下賀茂神社古本市

今年の夏は、ことのほか暑いが、それでも出かける事が多かった。
ミニ、ミニ旅の合間を縫って、下賀茂神社の古本市にも出かけた。
もう時間もかなりおしている。急がないと終わってしまう。
近畿でも最大級の古本市だと言うので前から来てみたかったのだ。
早速テント巡りをと思うが、まわりの雰囲気が気になる。
鬱蒼とした森があるではないか。なんといっても世界遺産の糺の森だ。
ちいさな流れを辿って奥へ奥へと入っていくと、いくらでも森があって、湿った苔の路が
あって、大きな木の陰から森の動物がひょこんと現れる、そんな風に思えてしまうのだ。
何となく霊気さえ感じられるではないか。
「これは一種のパワースポットだなあ」と思った。
そうなると、ここにいる本達にも気がうつっていて、いいものに出会えるかもしれない。
どうでもいい事を考えながらぶらぶら本を見て回っていた。
しかし、骨董でも古本でも何か探し物があるときは熱心に見るが、そういう気持ちが
ない場合は、良い物があっても眼に入らない事が多い。
こういうところで掘り出し物を見つけようと思ったら、普段から知識を磨いて、集中力
も高めておかないといけない。
備えがなければ愁いも多いのだ。
それでまあ、なんとなく、書の本を1冊買った。
楷書の練習をしたかったので、ちょうどお手本になりそうな本があったのだ。
中国唐の時代の人の書だ。難しい感じが一杯ならんでいるから丁度いいだろう。
家に帰って中を見ていたら、千字文と書いてあった。
「ほうこれが千字文なんか」、「いろは・・・・」の漢字版ということか、いやいや
こっちが先で「いろは・・・」は後だろう。
字の練習の為に、千の違った文字を使って、文章を創ってあるという。
しかも4字ずつの韻文になっているいう。
すごいものだ。
これをすこしずつ練習しよう。
そしたら、字もうまくなるし、糺の森のパワーも少し頂けるかもしれない。
やっぱり来てみるものだ。
犬も歩けば棒に当たる。

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