映画、「月夜釜合戦」に行った。

開演2時間程前にチケット買ったのに16番目、えらい人気だ。時間待ちの通路は
満員状態やし、開演したら後ろの通路にも椅子がならんでるし、こんなに混んでるのは
珍しいんではないやろか?
この映画、メチャメチャ面白い。
舞台は釜ヶ崎、三角公園あたり、大阪で一番ディープなとこ、いや、日本でも一番
ディープなとこではなかろうか。
そう言えば、昔、天王寺公園美術館近くを歩いてたら、道端のあちこちが大賑わい
やった。ブルーシートのテント小屋がそこここにかかって、薄汚れたパイプ椅子やら
ベンチ椅子やらが並べられて、どうやらカラオケ大会、あるいは路上からおけバー
みたいなのが絶好調らしい。ちゃんと本格的なアンプやスピーカーもあるし、立派な
マイクもある。お金払ってるんかどうかわからんけど皆さん入れ替わりたちかわり
気持ち良さそうに歌ってはる。それがまた上手なのだ。通りすがりに人なのか、
いかにもの釜ヶ崎在住の住人、日雇い労働者たちなのか、お酒を片手に聞いて楽しんで
はる人達が多い。よう聞いてたら巧みに司会してはるひとすら居てる。
通りかかるお姉さんやおばさんにもどんどん声を掛けて、中には喜んで唱って行きはる
人も居てて、それで又盛り上がる。
すごいとこやなあって感心した。パワー全開やなあ、喧しなあ、小汚いなあ、
あぶなそうな、妖しそうな、わけわからん生命力がビシビシと伝わってきて、こんな
ドロドロの元気が大阪にはあるんやといたく感動したことがある。どうも、本拠地に
いろんな規制が入って居りづらくなってあちこちに進出し始めた頃やったようだ。
その大阪城公園や長居公園やらいろんなとこでブルーシートが目立ち始めて、それも
いつのまにか無くなった。取り締まり、規制されたから消滅してしまったのだ。
今の三角公園あたりはかなり寂しい。
ものすごい個性の人はそこそこ居てはって、目を合わすのが怖いときもあるけど
うろうろしても緊迫感は少なくなったんとちゃうやろか?
閉塞感を感じるほどだ。
そういうもろもろをぶっ飛ばすような、超ハイテンションの大爆笑喜劇がこれだ。
とてもいい。
釜ヶ崎にはびこるヤクザの釜足組、その跡目相続には伝統の釜で杯を交わす必要が
ある。ある日その釜が忽然と消えた。
騒ぎはそこから始まる。
狂ったように釜をさがすヤクザ達、古物屋の釜も高騰しはじめた。
騒ぎに紛れて親をなくした小学生、
釜騒ぎに乗じてこそ泥を働くチンピラ達、
飛田遊郭からはじき出された街娼達の諍いも、騒ぎに巻き込まれていく。
果たして、この行き着く先はどうなるのか?
小火を起こしているのは誰か?
ヤクザの跡目はどうなる?
そして炊き出しの超大釜が狙われたのか?
ドタバタ騒ぎがちょっとビターで、そして面白い。

笑い倒したはずの官憲もヤクザも本当は怖い。
それより怖いのは見えないところで金をあやつる人達。
今では貧困ビジネスの温床になってしまってるんとちゃうやろか?
そして、わしがもっとあぶないなあって感じるのは海外からの旅行者ではなくて
某外国からの進出者たちだ。
もうすでにあの界隈の飲み屋やカラオケ屋は殆ど某外国人がやってはる。
わずかな金しか持ってない相手からでも楽しんで使ってもらえるよううまいこと
考えてはる。そのうち街中がそんな人達ばっかりになってしまうんとちゃうやろか?
飲み屋や雑貨屋、いろんな店だけやなくて日雇い労働者みたいな人達も外国人に、
飛田のお姉さんたちも外国人になっていくんとちゃうやろか?
取る方も取られる方も某外国人がメインになってしまっていつしか、大阪であり、
日本であることが疑問になってくるほどにならへんやろか?
彼らの進出力、生活力は凄まじいって聞く、いつの日にか、ウルムチやチベット
みたいになってしまうんちゃうやろかといらん心配をしてしまうほどだ。

あのドロドロパワーがええ方向に復活する道はないものか?

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ありがとうございました。