最近夢中で読んだ本、吉田修一、ドストエフスキー

  • 2010年8月3日
  • 4人
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吉田修一、「キャンセルされた街の案内」
この表紙が気に入ってこの本を読み始めた。
地図がデザインされている。どうやら旅の本らしい。
しかし、唯の旅の本ではなかった。
心象の中を旅するのだ。
どこか知らない街を歩いていたとしよう。評判の美味しい店をやっとみつけた。
裏通りの小汚い店だ。入りにくい。どうしよう?
こっちから見たら
「今、入ろうとした人がいたね」、「そう?」
「それで、あんたは・・・・・・・普通の生活がある。
厭な居候がいる。
「あの人いつまでいるの?」、「いいかげん出て行ってほしいね」
上手な居候がいる。
「えっ、あの人もう一月いるの?」、「忘れてた」
ぼんやりとこんな事を考えながら読んでいた。

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ドストエフスキー、「カラマゾフの兄弟ー2」亀井郁夫訳
この人の翻訳は確かに面白い。どんどん読んでしまう。
読んだら次が楽しみだ。こういう思いは久しぶりだ。
さて、役者が出そろった。
それぞれのカラマゾフがそれぞれの個性を発揮して動き始めた。
フョードルとミーチャの恋の鞘当ってほんまの話?からかわれてるだけ?
孤高のイワンとスメルジャコフ、
アリューシャは本当に正しいだけの人?
お金は手に入るの?
ゾシマ長老は本当に聖人?
いろんな伏線の中で事件にむかってひた走る人達。
たった一晩でこれほどの事が起きるのだ。

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毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。