鰻の「魚伊」

「もしもし、すみません。近くまで来て、道わからんよになったんで教えて欲しいんですが」
「えっと、その道を戻って関目神社が左に見えたら、そこを右に曲がるんです」
「関目神社が見えた」でも右にある。理屈やとここを左にまがるんやろか。
でも何もない。どうやら、関目神社は大きいみたいだ。いろんな道路から見えるのだろう。
だから左に見える道に行きつかないといけないらしい。
「あの人に聞こう」
「魚伊やったら反対ですよ。この先を真っ直ぐ入って、左に戻ったらいい」
かなり間違えていた、きょうはナビを積んでいないのでえらい苦労したのだ。
やっとたどりついた。
「えらい並んでるなあ」超人気店なのだ。
前置きを長々と書いたのは、簡単に言うと、あまり美味しくなかったのだ。
暑い日だった。カウンターに座ると、冷たいお茶がでた。
「熱い鰻に冷たいお茶?」
「料理が来る時に熱いお茶も来るのかな?」、「ちゃう」
「うな丼特上」と「うな重」を頼んだ。
これだけ客が多いと、顔を見てから焼かなくてもどんどん焼いているのだろう。
あまり待たなくても料理がきた。
鰻は柔らかくておいしい。しかし、皮が切れない。ちょっと油ぽい皮だけを箸で強引に
切り離すか歯で噛み切らないといけない。
明らかにうな丼の方が旨い。
鰻の違いではなさそうだ。焼き方のバラツキだろう。
出汁巻きは旨い。
まずいわけではないから文句をいう筋合いではないが、140年続く老舗の味は期待ほどでは
なかったのは残念だ。
お気づき通り、今年はちょっと鰻に凝っている。もう大分行った。
もう少し挑戦するかもしれないし、同じとこに行くかもしれない。
又、報告します。

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毎週水曜は食べ物に関する話です。