もう大分時間が経ってしまったけど、京都で友人の個展があった。卒業してから
お医者さんになったとは聞いていたけどいつのまにか画家になっていたらしい。
なんとすごい転身だ。それで何人かの友人が集まって個展を見せてもらいに行く
事にした。もちろんついでに昔の仲間で一杯やろうという不純な動機も含まれて
いる。予定通り京都で痛飲する。もうヘロヘロに近いかも知れん。
しかし、大阪まで着くと、このまま分かれるのは惜しいやないかと、ちょっとだけ、
ほんのちょっとだけ呑んで帰ろうかといつもの酔っ払いのだらしなさが顔をだす。
わざわざどっかに行くのも面倒くさい。
阪急やから通りすがりに梅田食堂街が近いやないか。
しかし、日曜の夜は食堂街とは言えあんまり開いてない。うろうろ物色するうちに
「たこ梅」さんにぶつかった。
ここは何度か来たことがある。心斎橋にある老舗のおでん屋さんの支店だ。
心斎橋のお店にもいったことがある。
幸い席が空いていた。座ったとたんに外に行列ができた。運が良かったみたい。
とりあえず、おでんをいくつかとお酒をいただく。
有名なタコも欠かせない。
もうお腹一杯やから食べ物はあんまり必要ない。
錫の徳利と杯でお酒を呑むとこれがまた美味しいのだ。
ここの店で呑んで覚えたというわけではないんやけど家では錫の片口に一旦入れて
日本酒でも焼酎でもウイスキーすら呑むようにしてる。なんとなく雑味が消えて
味がまろやかになる不思議な働きがあるような気がするのだ。
気のせいかもしれん。
ここでも不思議に酒がうまい。
飲み過ぎたせいかも知れん。
で、メニューを見ると真田のなんちゃらというのが目についた。
今のはやりに乗っかろうとしてるらしい。
で酔った勢いでわしらも気分でのっかってみようと思う。
何のことはない、ちくわを六文銭に仕立てただけのことやった。
なんだかんだで久し振りにおいしいおでんを頂いた。
ご馳走さんでした。
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ありがとうございました。