京都文化博物館、「小川千甕 縦横無尽に生きる」展をみた

絵の友人に京都でえらいええ展覧会やってるで、あんたの画風にも似てるかも
なあとか言われてネットでチェックしてみたら、成る程良さそうだ。
で、水墨画の勉強で京都に行った帰りに寄ってみた。
京都文化博物館は京阪三条駅から三条通りを西にずっと歩いて、歩いてると袖
すりあうのは外国人ばっかり。そういえば水墨画を習ってる部屋の中にも時々
観光客が入って来て写真をとったりしてる。
殆どの人がスマホ片手に地図をみながらさっさか、さっさか行ってはる。
そやから道を聞かれることは殆ど無い。えらい世の中になってるなあって驚く。
でもさすがに観光街の真っ只中であっても京都文化博物館の展示場まで入って
くる観光客はいないようだ。
平日やから殆どは老人ばっかり。ゆっくり見れる。
おどろいた。

tikame160113

すばらしい。
副題に「縦横無尽に生きる」と書いてあるが、その通りだ。
絵の中から人の生き様、なりわいが生き生きと立ち上がってくる。そう、こん
なんや、こんな絵が描きたかったんやと思うような絵がわいわいとこちらを向
いている。
最初の頃は仏画を描いてはったらしい。
そやから繊細な柔らかい線の大事なことを十分にわかっていて、とことん練習
した結果の上に立って、この自由自在な線があるんやと思う。大胆不敵やけど
ただの殴り書きやない。
それに浅井忠に洋画を習ったという経歴もあるらしい。大胆な色使いはその成
果ではなかろうか。
大津絵もやり、日本画もやり、行き着いたのが南画ということらしい。
まさに昭和の富岡鉄斎のようではないか。
富岡鉄斎が「わしの絵を見るなら、まず賛を読め」と言ったように、この人の
絵にも後半は殆ど賛が入っている。
その字も自由自在、縦横無尽で素晴らしい。書はわからんけど、見ていて気持
ちがいい。絵にぴったり合っている。こういう境地にならんとあかんのやなあ
って思う。
こんな絵を見てるととてもインスパイアーされる。
「見とけ、わしもやったるぞっ!」って思う。
今年はこのパワーを頂いて絵をかくぞっ!
特に構図の大胆さが勉強になった。やっぱりいじいじと小さな世界から抜けら
れてへん己が哀しくなる。
これが普通とか、常識とか、こうするもん、とかわからんうちになんだかんだ
と縛られている。そういうもんな関係ない。
しかし、しっかりした基礎で足固めしとかんと総てが上滑りになる。そこが、
多分難しいのだ。
もう一つは旅の話。
旅が好きらしくいろんなところに行ってはるらしい。いろんなスケッチが残っ
ている。そのスケッチもすばらしい。
やっぱりスケッチを下地に描くと旅の想い出の絵は描きやすいし、行った者で
ないとわからん臨場感がでる。そういう空気がうまく表現されている。
旅のスケッチ画ももっと工夫して勉強せんとあかんなあって思った。
帰りには早速本も買った。
一杯元気を貰ったんで、この本をみて今年も新たな挑戦をしてみよう。

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ありがとうございました。