映画、「雲南の花嫁」

今回、雲南の元陽、建水に旅行に行くことになった時に、何か事前に雰囲気を知っておこうと
レンタルビデオ屋に行った。すると、「雲南の花嫁」というのがあったので早速借りて見た。
原題は、「花腰新娘」である。新娘は花嫁の事だけど、花腰は意味がわからない。
少数民族の村に伝わる「龍の舞」を娘達が一生懸命練習して、見事中央大会で賞を貰うという
話で、いろんな家庭の事情を抱える娘達が合宿して暮らす中での喜怒哀楽、いろんな問題を
描いた映画であった。
映画そのものは、まあそんなものであったが、雲南の貧しいが素朴な暮らしや、少数民族の
伝統を大事に暮らしの中で守っていく考え方に共感が持てた。
今回、昆明から元陽に行く車の中で、「花腰新娘」を見たという話をしたら、玉渓市を
通っている時に、「このあたりがその舞台だよ」って教えてくれた。
「あの映画では、結婚しても3年は一緒に暮らせないって言ってたけど本当か?」
と聞くと
「そんな事はないが、結婚したら、男が女の家に住み込んで、3年間畑仕事とかの労働奉仕を
するんだ。その後でやっと娘をもらえるようになる」と説明してくれた。
映画の通りではないが、そういう実態は現実にあるのだ。
やっぱり、田畑が多い土地柄だから農作業の労働力の確保の為の手段なのだろう。
それに映画の中では、村の人たち、特に女の人は民族衣装をずっと身につけていた。
映画だから現場感を強調するためにそうしているのだと思っていたら、
元陽の村を観光している間に見た人たちは、殆どの女性がなんらかの民族衣装を身につけていた。
背中に背負い篭を背負って歩く女達も、店で物を売る女達も、農作業をする女達ですら
そうであった。
そして、子供達もやっぱりそうであった。「可愛い!」
子供の頃から、こういう服装を身につけて暮らす習慣を守っている生活って、何だか嬉しくなる。
こういう暮らしは本当に大事にしてもらいたいものだ。

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毎週、木曜は映画、音楽、書画に関する話です。