小川糸、「食堂かたつむり」
朝晩のウォーキングはまだ頑張って続けている。そのコースの一つを歩いてい
る時面白いモノを見つけた。他所の家のお庭やけど何か寝てはる。犬かな?っ
て思たら真っ黒でえらい大きい。しかも殆ど動かへん。どてっとしてはる。
なぜか面白い。
動かへんのに見てしまう。
それからこのコースを歩くときは必ず見る。
有るときは立ってじっとしてる。有るときはあっち向いて寝そべってる。有る
時はこっち向いて寝そべってる。有るときは小屋に入って出てきいへん。
そっぽむいて知らん顔で立っているところが面白い。意外と可愛い。
豚をペットとして飼う人がいてるんやと感心した。
なるほどそれもありかと。
ある日、突然、恋人もお金も住むところもなにもなくしてしまった女の子が居
る。傷心の彼女は深夜バスに乗って田舎のおかんのところに戻る。
おかんが歓迎してくれるわけでもないけど、ペットの豚を世話するというのを
条件に無理矢理のようにそこに住み着く。
やがて一日一客だけの食堂を始めることができた。
さてそれからどうなるのでしょう。
豚はどうなるのでしょう。
おかんの本心は?
小説としては他愛がない。軽くて読みやすい。
頼りないかもしれんけど、食いモンの話を愛情込めて描いていると思えば読んで
て楽しい。悪くないと思う。
ボリス・アクーニン、「トルコ捨駒スパイ事件」
ロシアの美少女、転婆娘のワーリャはある若者と恋に落ちる。しかし、若者は戦
場に送られてしまった。
ワーリャは挫けない。戦場に向かおうと思う。しかし、女の一人旅はとても危険
だ。男装して行こう。
国はオスマントルコとの戦争の真っ最中だ。道中は危険が一杯。
果たして見破られずに、無事に戦場に着けるのか、
そして事件が起こる。そんなころファンドーリンが登場。名探偵らしい。
ロシア軍を窮地に陥れたのは誰なのか?
言うてみれば応仁の乱や戦国時代に探偵ものを組み込んだような話。変わった感
覚が興味をそそる。
作者は日本通、日本びいきらしくて、アクーニンと言う名前も「悪人」からとっ
たらしい。意味はわからんけど。
章立てはこんな感じ。
1 進歩的な彼女が大ピンチに陥る章
2 素敵な男性がたくさん登場する章
3 オリエンタル・トリックが展開される章
4 敵が最初の一撃を与える章
5 ハーレムの仕組みが語られる章
6 プレヴェンとワーリャが包囲戦を守り抜く章
7 ワーリャが清廉潔白な女性の名を失う章
8 ワーリャが死の天使に会う章
9 ファンドーリンが上官に叱られる章
10 皇帝に金のサーベルが献上される章
11 ワーリャが政界の頂点を垣間見る章
12 事態が思いがけない急展開をみせる章
13 ファンドーリンが長広舌をふるう章
14 ロシアが罵倒され,ダンテの言葉が響く章
異色で面白い。
ブログランキングに参加しています。もしよかったらポチンとお願い致します。
にほんブログ村
ありがとうございました。