久しぶりに「正木美術館」に行ってみよう。メールマガジンで「一休さん」の
特集、「一休日より」をやるとあった。一休さんは大変興味がある。
その奔放な生き様と「狂雲集」という凄い漢詩を残している事だ。
それで京田辺市にある酬恩庵(一休寺)に行った時のことは前にブログに書いた。
その後、滋賀県の琵琶湖の畔、満月寺浮見堂の近くにある、一休さんが若い頃
修行したという祥瑞寺にも行ってブログに書いた。
それでまた、ゆかりの書やら絵やらがあるのならと思い行くことにしたのだ。
今回はバスで堺駅まで行って南海本線に乗り換えて忠岡まで行く。
何故かと言うと、バス代が安いのだ。
堺市では65歳になるとお出かけ応援隊というパスをくれるというのを最近知った。
堺市なら何処まで行っても100円だ。早速遠距離に使ってみよう。
雨の中、忠岡駅から美術館まで結構遠い。歩いて15分くらいかな?受付で、
フェイスブックの「いいね」画面を見せると100円引き、400円で入場できる。
率にしたら25%引き、えらい得した気分だ。ありがとう。
おりしも、解説付きに見学ご一行が回ってはった。少々間をあけて邪魔をせん
ようにしよう。参考に聞きたくもあるけど、先入観が入らんように聞きたくな
い気持ちもある。
人物画が多い。やはり禅境を表すには人物画やろうと思う。
顔手足体の線、衣服の線、状況に応じて剛軟描き分けている。すばらしい。
描かれた線って年代を経ると墨も紙も枯れてきて味わいが増してくるんやろか。
気のせいやろか?
白眉は、瀟瀟八景だ。等春(雪舟の弟子、等伯の師匠と言われている)の瀟瀟
八景図の8軸全部が展示されている。
これは素晴らしい。
それぞれは半切の1/4くらいの小さい作品やけど素晴らしい存在感。
溌墨テクニックの極致ではないやろか。
濃淡の墨を画面に書き散らした、それだけでは一見抽象画のように見えるとこ
ろに僅か数ミリ大の人、或いは塔、或いは屋根、或いは舟などをちょんと描き
加えただけで、一気に具象の風景画になってしまっている。
気韻にあふれている。水墨の技法に侘び寂の心がしっかり入ってる。
中国の水墨画には殆ど見られない日本的な世界ではないかと思う。
それの解説に、一休禅師の狂雲集からの漢詩が使われている。一つ一つの絵に
対しての詩が選ばれていて、その詩を読みながら絵を見ると又違った境地が見
えてくるようだ。
これだけでも見に行く価値があると思う。
もし、行かれるなら、前期だけの展示みたいなのでご注意を。
私も時間があったら是非も一回行きたいと思っている。
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ありがとうございました。