オリバー・ネルソン、「ブルースの真実」

  • 2009年4月2日
  • 音楽
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中国語会話を習っていて、「○○先生、貴方はどんな音楽が好きですか」
「そうですね。ジャズかな」、
「じゃあどんな風にジャズが好きか、中国語で説明して下さい」
会話練習だ。そう言われて、はたと困った。
どんな風に好きだろう? 「リズミカルだから楽しくなる」
「暗いところで、演奏されるから、聴いていて落ち着く」
「酒を飲みながら聞くのによい」、「聴いていて元気がでる」
いろんな事を知ってる単語を並べて言ってみたが、どうもしっくり説明
できていない。簡単に言えば「好きだから好きだ」なんだが、
これでは説明にならない。
あの独特のブルースの音階がつくるアンニュイではあるが、クールな気分。
それに早すぎない、遅すぎない4ビートの心地よさが、酒とか、暗がりとか
煙草の煙とかによく合うのだ。簡単に説明できないのは、実は良く分かっていない
せいだということがよく分かった。
それで、家に帰って、レコードを見たら、「ブルースの真実」があった。
若くして死んだ、オリバー・ネルソンの渾身のブルースだ。
共演者が又凄い。エリック・ドルフィー、ポール・チェンバース、ビル・エヴァンス、
ロイ・ヘイズ、フレディ・ハバード達だ。早々たるジャズの巨人達ばかりだ。
これが、ブルースの本質。ブルースの基本だろう。楽しくてクールだ。
実にかっこいい。
特にエリック・ドルフィは超絶技巧じゃないか。
「やっぱりジャズはええなあ」

jazz090402

毎週木曜は、映画、音楽、書画に関する話です。