サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォードブラウン

  • 2009年7月2日
  • 音楽
  • 19人

カズオ・イシグロの「夜想曲集」という短編集を読んでいた。
カズオ・イシグロは私の大好きな作家の一人だ。
とても鋭い感覚で文を書く人だ。
その中で、ある人が、古い友人夫婦を訪ねる一篇がある。
微妙に壊れかけた夫婦。
でも、どちらも何とかしないといけないと思っている。
しかし、
「僕に何ができると思っているんだ?」
「僕に何ができるんだ」
・・僕は落ちこぼれ・・

・・「やっぱり私達やり直さなければ」・・
「そう」
サラ・ヴォーンの「エイプリル・イン・パリ」。
クリフォード・ブラウンがトランペットを吹いている。
・・これが終わるまで踊ろう・・

「確かこのCDがあったはずだ」
ごそごそと探すと、確かにあった。同じ1954年録音盤だ。
クリフォードの珠玉の名演奏だ。
心に響く歌と曲だ。絶妙のコラボレーションだ。

・・・・・・
Never missed warm embrace
Till April in Paris
Whom can I run to
What have you done to my heart?

ongaku090702

毎週木曜は映画や音楽、書画に関する話です。