文楽、「双蝶々曲輪日記」を見た

こないだ、第2部の「奥州安達原」を見て感動したけど、今回は第1部、さすが
にこないだほどのことはないやろと思いつつ行った。
まずは2人の相撲取りの対決の場面。
この時代の相撲取りって刀差してもよかったんやね。
それになんやらえらい談合したり、喧嘩したり、今やったら大問題や。時代が
違うと倫理観も違うんか、この時代の気持ちの持ちようが今まで引きずって、
こんなんまあええやんかとなってるのか。色々おもしろい。
それにしても、後の場面でも思たんやけど太夫達の声が今までより張りがある
ように思える。と言うてもそんなに度々行ってるわけやないし、それぞれの人
の事をよく知る通人でもないんでただの通りすがりの意見なんやけど。
何だか元気があるようで聞きやすい。
さて2人の相撲取りが応援する2人の男が遊郭の人気傾城、吾妻の取り合いをし
てる。お互いに身請けの大金をさっと出す資金力がないんで、手付けを用意し
て先に予約しょうというわけだ。
この間に吾妻は侍の方がきらいなんで、与五郎の方と出奔してしまった。
はて2人はどうなる?
2人は駕籠で与五郎の妻(妻がおるんやで)の実家へ。
あれ、駕籠かきのおっちゃんの人形遣ってるんはいつも主役級の人形遣ってる
人やんか、これは何かあるなあって思てたらやっぱり、重要人物やった。
こんな風に、今まで見た心中もんとかと違って、普通そうな人たちがどんどん
メインで出てくるような面白さがあった。
当時の町屋の暮らしや田舎の暮らしの風がよく感じられて面白かった。
太夫さん達は、次の出番の人の茶を出したりするのを手伝ったりしてるんやね。
ちょっと寂しいやんか。頑張って一流の芸を身につけた人たちがそれなりの、
処遇を受けれるような状況になってほしいなと思った。
古典芸能って大阪固有の文化を守るもんなんやから、市場原理なんてあほな事
を言わんでほしい。

bunraku141120-1

さて、午前の部の幕間の楽しみはお弁当だ。わずか25分、特急で外に食べに行
った事もあるけど、弁当の方が楽でええ。コンビニ弁当でもおにぎりでもええ
んやけど、今回はちと張り込んでみた。
行く前にデパートで物色した。あまりにも色々あって目移りする。わしのよう
な老人達がいろいろ探してはる。ちょっとお昼になんかおいしいもん食いたい。
似たような目的なんやろね。
時間もないし、あんまり迷ってもしょうがない。
今回は「なだ万厨房」のお弁当にした。
月替わりのお弁当、11月ー桐、税込み1620円。
中身はネットでみるとこんな献立。
鮭味噌祐庵焼(サーモントラウト)、合鴨燻製、焼丸十、銀杏、鶏つくね焼、
烏賊青のり揚げ、厚焼玉子、昆布巻、きのこ・木耳・つき蒟蒻・油揚げ煮、
白花豆、赤パプリカ、椎茸ふっくら赤唐辛子揚げ、蓮根田舎煮、
蛸しんじょ含ませ煮、六方里芋、彩人参、角蒟蒻、隠元豆、白御飯、のり玉子
きのこ入り五目御飯、花しば漬。
確かにおいしい。冷たくなってもおいしく頂けるよう工夫されてる。彩りも美
しい。
手が混んでるようなんやけど、確かにそんな味はするんやけど、食べ始めたら
すぐになくなった。
ご馳走さんでした。

bunraku141120-2

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ありがとうございました。