伊根湾の奥の舟屋が集結してるような集落にさいかかった。
岸壁の方を見てたら、海上タクシーみたいな看板を見つけた。
値段もさっきより安そうやし、船がでかくなさそうやからゆっくり見れるにち
がいない。しかし誰もおらへん。家もあるし、船着場もあるけど、船もいいへ
んし、人もいいへん。
「どないなってんやろ」
あたりを良く見ると電話番号が書いてある。
「電話で呼んでくれちゅうことなんやな」とわかったので連絡をとると、奥さ
んが陸から、ご主人が海からやってきた。聞いて見ると、一定料金で湾内を巡
ってくれるそうやけど、乗り合いタクシーみたいになってて、途中で釣り客を
拾って、釣り場まで連れて行くそうだ。
勿論問題ない。
わしらは、ゆっくり湾内を回って、舟屋の漁村を詳しく見せてもらえそうだ。
さて、船がでる。こんなやつだ。海上タクシーと言うだけあって軽快そうだ。
救命具を忘れないように。
海上に出ると、さすが、ガソリンスタンドがある。
ベトナムのメコン河やったら河の上にガソリンスタンド船が浮かんでたけど、
ここは陸上だ。
この魚市場みたいなとこで釣り客をピックアップする。
ここからは湾内をまわりながら、船頭さんが解説をしてくれる。
ここの湾は外洋と直接接してなくて、ぐるっと回った入り江になってるから、
津波の心配はいらんのやそうや。そやから水際ぎりぎりまで家と船小屋を建て
ても大丈夫なんやそうや。
それでこういう独特の猟師町ができたんやそうや。
それで、嵐に遭うてへんから、いつまでも古いままなんやそうや。
この独特の雰囲気が人気になって、テレビにでたり映画にでたりしてるらしい。
あれがなんちゃら言う映画で誰それが来てはったとか、こっちがテレビであの
奥の家が舞台になったとかいろいろ詳しく説明してくれた。
しかし全部忘れた。
養殖もやってる。
とか言うてるうちに対岸の島が近づいてきた。と言うか、釣り客を降ろす為に
こっちから近づいたのだ。
さいなら頑張って釣って下さい。
こっちはそのまま観光を続ける。
船に乗ったときに、餌ですと言うてカッパエビセンを渡された。
何に使うんやろと思てたら、出番がきた。
カモメ? ウミネコ? 忘れたけど、やつらが餌を取りに飛んでくるのだ。
ぱっと投げたら実に上手に咥える。水上におちてもさっと嘴で拾いあげる。
手練の早業だ。
そう言や、宮城の松島でもカモメがエビセンを上手に咥えてた。どこでも同じ
なのだ。どっちかと言うと向こうは空中の技が見事やったけど、こっちは水上
の技が得意なようだ。
ところかわればカモメの芸もかわる。
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