「クラブガーデン」で昼ごはん
路上の骨董屋通りすぎるあたりには、鳥かごが気にぶら下げてあって、綺麗な鳥が
入っていた。ベトナム人も中国人のように鳥が大好きなのだ。
「おや、もう又次の橋や」さっきの橋の奥の方に昨日行った故宮の跡がある。
ここまで来ると、昨日の市場に近い。しかし、今はこの橋を渡って、新市街まで
戻って昼飯を食べるとしよう。朝からゆっくりと歩きながら新市街と旧市街を
ぶらぶらしていたからそれなりに時間が経っている。学校は午前で終わるところ
もあるのか白いアオザイ服の女生徒風のバイク姿も多い。しかし、女生徒の年齢で
バイクの免許とれんのかなあ?間違いかもしれん。
橋の上から川下を眺めると、遥か河口の方が見える。メコン河や長江のような迫力
はないが、静かで悠々と流れている。
「今日の昼はちょっとええもん食べたいなあ」昨日の夜はちょっと不満だった。
「少々高てもええとこ行こう」不本意ではあるが、ガイドブックに載っている店
に行く事にした。
「何や昨夜の店の向かいやんか」昨夜ビールを飲みながら、「向かいは立派な
レストランやなあ」と思いつつ見ていた。
「クラブガーデン」という店だ。
門を入ると、玄関までの小道の周りには南洋植物の植え込みがあって、ちょっと
トロピカルな仕立てになっている。室内からは既にざわめきが聞こえている。
室外にも少し席があって、庭の緑に太陽があたって気持ちよさそうだ。
「ここでいいですか?」と室外の席に座ったら、奥の方で日本語が聞こえた。
「やっぱり日本人旅行者御用達なんやなあ」
「さあええもん食うぞ」と意気込んでメニューを見たら、ランチタイムは
セットメニューだけだ。
しかたないのでエビと魚があるセットを選んだ。どっちみちあんまり沢山食べられ
へんから丁度ええのかもしれない。
まずはビールとFUDAビールを頼む。ウエイターが時々片言の日本語で話しかけて来る。
接客態度も気持ちいいし、緑に囲まれた雰囲気も中々居心地がいいので
ビールは日本目だ。こんどは銘柄を変えてみよう。「Festival」これもコクがあって
しかもすっきりしてなかなかいける。
料理はスープにエビと肉と魚。エビは大ぶりで塩味がきいておいしい。
肉も魚も味付けは良い。けど、まあ普通やね。本当は野菜料理が欲しかった。
と、向こうを見ると、地元の人が楽しそうにテーブルを囲んでいる。
おいしそうな野菜料理が!、アラカルトも出来るんや!しかし、ベトナム語で
注文できへんからしかたない。やっぱり言葉やね。