「台湾アイデンティティ」
久しぶりに十三の七芸に行った。ここは前から面白い環境のところにある。
真昼間でも妖しい看板がちらちらしてて、まよえるおっちゃんやお兄さん達を
ひそひそと呼び止めるいかにもと言う人たちがいる。しかし、時代は変わった
のか、そういうお店はそこそこあるものの、看板も控えめやし、呼び込みの、
おっちゃんは居るものの迷える男たちを引き止めるほどのパワーも気持ちもな
いかのようだ。日本の元気のなさがこんなとこまで浸透してるのやろか。
そんなことはどうでもよくて、古臭いエレベーターを6階まで上がると、映画
館がある。
マイナーな映画を見に来たつもりなのに結構人が多い。
こういう話はしっかり見ておこうという気持ちの人が多いのだろう。
戦前に台湾が日本の統治下にあった頃、日本の言葉、日本の文化で育った人た
ちがいる。もちろん日本語を自由に操る人たちで、日本語世代というそうだ。
そして日本の敗戦。
大陸から国民党がやってきた。
台湾の自主独立を目指す人達に対する弾圧が始まる。
その人たちの苦難の人生が淡々と語られる。
それにしても日本に悪意を持って語る人が殆どいないのは我々にとって救いの
ように思える。日本語の上手さが印象的だ。
「ポルトガル、ここに誕生す」
こちらはシネリーブル。グランフロント大阪を通って行く。一時ほどの賑わい
はないんやね。映画はまあまあの入り。
これは私のような映画の素人には難しい。玄人向きの映画なんやろね。
ポルトガル発祥の地と言われる、古都ギラマンイス歴史地区を4人の監督が4つ
の話で映画にしたものだ。
第1話
ようわからんなりにどこか哀しくて、どこか面白い。
場末のレストランの給仕を静かに追う。
音が無いのに音と匂いが漂っていそうだ。
ラジオが男の孤独をあらわしているよう。
切ない一日が終わる。
第2話
難しすぎてようわからん。
第3話
閉鎖された工場のその歴史を追う。
そこに働く人たちの貧しいくらし、過酷な労働と不安。
食堂の食事風景にも団欒がない。ぬくもりがない。
やるせなさと諦めが伝わってくる。
第4話
これもようわからん。
ポルトガルに重ねてもの思うものがないから想像力が湧かへんのやろね。
名だたる名匠たちの作品なんやそうやから、分かる人はその作品と重ね合わせ
てバシッと受け止めるんやろね。わしは修行が足りんのだ。
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ありがとうございました。