先日犬山に遊びに行った時に面白い酒を見つけた。
というよりは面白い酒屋を見つけた。昔からある造り酒屋の風情がそのままだ。
ふらりと中を覗くと、品の良いおばあさんがいた。
「見学してもいいですか?」聞くと、
「ここはお酒を売っているので、見学するところじゃありません」
とやんわり断られた。
ちらりと見ると、面白そうな陶器の酒瓶が並んでいる。
「これいくらですか?」と早速、買う話に切り替えた。
「一番小さいので一本1300円です」
「どんな酒ですか」
「古酒です」、「正真正銘の古酒なのでおいしいですよ」、「何年おいても絶対腐らない」
俄然興味が湧いた。
「燗をしたらだめですよ」、「氷を入れたり、ソーダで割るとおいしいです」
「それなら結構強そうだなあ」
「いけるかもしれない」と思って一本購入。
「○○の香りがします」と言われたが、よく聞き取れない。説明書をくれたので書いてあるだろう、
後で読もうと思って帰って、見たら何も書いてない。
一子相伝、門外不出の秘法でつくる酒らしい。
とにかく飲んでみよう。勿論、そのままだ。
「甘い」、「薬草のよう香りがある」、「ちょっと酸味がある」
「甘すぎるが、後を引く風味もある」
沢山は飲めないが美味しい酒だ。面白い味だ。
どうやら「すいかずら」から造っているらしい。「すいかずら」の風味なのか。
「すいかずら」は生薬で忍冬と言うらしい。
この酒も最初は、「忍冬」という名前で、後に、草冠をつけたようだ。
風流の道を訪ねているんやね。
毎週金曜は、酒や茶に関する話です。