文楽公演、第1部、「伽羅先代萩」などを見た

できる。うまいもんやなあ。
それでもこの場は鎌倉時代。毒殺を恐れてご飯もろくに食べられない若君、鶴
千代がいる。その子に仕えて奮闘してるのが政岡とその子、千松だ。
気をつけててもとうとう毒をしかけられた。どうしよう。
その時すかさず千松が身代わりに毒を食べて死んでしまう。
お家の為にでかしたと喜ぶ政岡。しかしわが子が死んで悲しくないはずがない。
密かに涙を振り絞る。
その床下に。出た。一匹の大きな鼠。
密かに床下を守る松ヶ枝節之助と大立ち回り。
人形浄瑠璃でもこんな荒事があるんかいな。
煙がでてどどんと鼠が岩の上に。煙の中から巻物を咥えた侍が。

おもろいなあ。歌舞伎そこのけの大荒事までやってくれて。
目ん玉をぐりぐりと見栄を切ってるやんか。
前で見てると確かに大迫力だ。実に楽しい。
しかし、あまりにも中途半端な終わり方やなあ。

次は新版歌祭文。
お染・久松の心中ものだ。野崎村まで戻って、親の言うとおり結婚することに
なっている久松のところにお染が訪ねてくる。
野崎村と言えば現役時代に働いてた近くやないか。
この当時はあの川、今は恩知川、昔は何て言うたんやろ?
それを舟で上って観音詣でをしてたんや。徳庵とおって。
懐かしい通勤経路が出てくるやんか。
昔は陸と川とで賑やかな観音詣でやったそうな。
これも途中で終わって不消化、不消化。

最後は釣女。大名と太郎冠者がでる。狂言そのものの一幕。
こんな事も人形浄瑠璃でやってしまうのか。
いや、実におもろい。
第1部もあっという間に終わってしまった。

今回は最前列で見たんで迫力あって人形の動きを堪能でした。
しかし、逆に浄瑠璃の太夫は声は聞けても、その声を振り絞って熱演してる様
子は拝見できず、残念であった。
私は豊竹呂勢太夫さん好きやなあ。
あの張り裂けそうな悲しみを謳いあげる声がたまらんわ。
次回公演は中段の列で見たいものだ。
楽しみ楽しみ。

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ありがとうございました。