映画、「天使の分け前」を見た

酒は寝かせれば寝かせるほど美味しいと言う。
何でもおいとききゃええちゅうもんでもなかろうと思ったりもするが、ある意
味おいときゃええと言う部分もある。
例えば自宅で日本酒なんかを瓶のままおいといたらどうなるかというと酢のよ
うになって味もそっけもなくなってしまう。ところが置き忘れたウイスキーが
田舎の押入れの中から十年以上も経ってでてきたりするとそれはえもいわれぬ
まろやかな味だったと言う記憶がある。昔買って忘れてた泡盛にもそんな記憶
がある。それが、本当の醸造蔵で樽のまま発見された昔々のウィスキーである
とすればなおさらだ。しかも高名なシングルモルトのウィスキーだ。
この映画はそう言う幻のシングルモルトがある蔵の奥から発見されたと言う話
だ。マスコミが集まる中で公開で名人による利き酒をやって、その翌日、公開
でオークションをすると言うのだ。まさしく天文学的な値段がつくだろう。
そいつを密かにパクったらどうなる?
わしらのようなちんぴら悪人にそんなことが果たしてできるんやろか?
どやって?
万一うまくいってもどやってさばくんや?
わしらみたな悪から買うやつおるんかいな?
さあ、果たしてこの話はどうなるんやろ。
スコッチというくらいやから舞台はスコットランド。
田舎の風景が美しい。アガサ・クリスティやP・D・ジェイムスなどの推理小説
に良く出てくるような風景だ。緑が一杯でなだらかな森が続く田園地帯だ。
それにしても酒のおいしさを言葉で表現するって難しいね。
味覚、嗅覚が優れてることも勿論大事やけどそれを言葉にできなければ意味がな
いし、それに見合った言葉がふんだんに用意されているわけでもない。
あまいとか辛いとか、ええ香りがするって言うだけじゃああかんもんね。
優れた利き酒師は的確な表現を知ってやんとあかんのだ。

利き酒と酒盗っとのサスペンスは非常におもしろい。
醸造所のお姉さん、えらいむっちりと魅力的だ。

安易すぎるんちゃうん?
消化不良やなあとか思うとこもないではなかったが、いい人と出会えば人は変
わることが出来る。ぶれずに頑張ったら道は開ける。面白い良い映画であると
はいえると思う。

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ありがとうございました。