ある時、飲み屋のカウンターで、ぼんやりとテレビを見ながら酒をのんでいたら、
画面では、えらい事が始まった。
アメリカのニューヨーク、巨大ビルに旅客機がつっこんでいる。
9.11だった。
瞬間、「こんな大国アメリカでも、おのれの体の内部で攻撃を受けたらひとたまりもないんだ」
と寒気立つ思いであった。
その頃、改めて「Imajine」という曲が話題になったと思う。
歌詞を見ていると、般若心経や禅の教えに通じるものがあるようだ。
たまたま、白隠の事を書いた、昔の新聞記事の切抜きを見ていたら、
ジョン・レノンがいたく気に入っていたとあった。
あの白隠の達磨のような画が描けたらいいなと思ってじっと見ていた時である。
でも、ああいう画は、特別な境地にいなければ描けないものだと思う。
レノンは、仙涯や一休にも傾倒し、作品も求めて帰ったらしいが、
残されたスケッチや歌にその影響が強くでているようだ。
唯の東洋趣味のように誤解していたが、
レノンが、印度や日本への傾倒を通して、見つめていたものが、どういうものであったか、
おぼろげながら感じられた次第であった。
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