猛烈台風襲来

一昨日、大阪にも大型台風がやってきた。
直撃ではなかったものの、深夜の通過だったので夜中過ぎはかなりの強風が
吹き荒れていた。そのうち静かになった時期があったので、台風の眼に入った
のかなと思ったが、そうでもなかったようだ。
それにしても最近は台風が上陸することが少なくなった。
昔とは違った形で被害を発生するようになって何時までたっても災害は無くな
らない。
私が子供の頃は台風が頻繁に上陸したし、和歌山に住んでいたので毎年のよう
に大きな台風が来たものだ。
その頃の台風の被害といえば、水と風だ。まだ治水が完全でなかったので
水害の被害が頻発した。
台風と言えば、家じゅうで大騒ぎして、大事なものを上にあげて、窓という窓に
に補強の板を打ち付けていた。それは隣近所でも同じだった。
私の父は警察官だったので、台風襲来となると、一旦家に帰ってきて、手早く
家の補強をしてから又出て行くのがいつもの事だった。
一番きつい嵐の中を耐えている時に父親がいないので子供心に不安でしょうが
なかった。
今でも一番記憶に強く残っているのが、昭和34年の伊勢湾台風だ。
空前の強さの台風が来るというので、緊張していた。
夕刻から猛烈な強風になり、外を見ていると、いろんな物が飛ばされていた。
だんだん、雰囲気がやばくなってきた。とうとう家の裏の納屋がこけてしまった。
「えらいことや」と思っているうちに、雨戸がきしみ始めた。
もうすぐ破れて大風が入ってくるかもしれない。
父親もいないしどうしよう。仕方ないので、母親と妹と三人で必死に雨戸を
抑えていた。小さい弟は泣いている。
深夜すぎ、やっと峠がすぎた。
朝が来た。信じられない青空だ。
しかし、街の様相はがらりと変わってしまっていた。
子供たちは興奮して歩き回っていた。
親戚のおじさんが、パンを差し入れにきてくれた。
自然の力は恐ろしいけど、意外とこんなことで家族が力を合わせる練習が
出来てた面もあるんやね。

taifu091010