ルアンパバーンの朝まだき、5時半頃だ。ホテルの玄関の扉をそーっと押して
表に出て行く。空は晴れているわけではなくて明るさは曖昧だ。
托鉢の行列が通る教えられた通りまで歩く。夕べ行った夜市のあたりやからえ
らい近いんですぐ着いたつもりやけど人の気配が殆ど無い。
「間違うたんかなあ?」とあたりをうろうろしてたら、托鉢セットを持ったお
ばちゃんがやってきて、「これ買わんか?」と言う。「ごめんいらんわ」と断
ったら気い悪うはせんで、「托鉢はまだやで、6時ころからや」と教えてくれ
た。ただ物見高く体験したいというだけでこんなん買うて待ってんのもちと抵
抗がある。
一旦戻って出直した。
さあ今度は托鉢の少年僧たちがやってきた。次々とやってくる。
大体10数人で一組になっているようだ。そういう組が次から次へとやって来
るようなのだ。
路上で正座して待っていた人たちは体を伸ばして手に持った籠からご飯などを
つまみだして僧が差し出すおひつに丁寧に入れている。何人もならんで来る僧、
来る僧全部に入れているようなのだ。毎日のこととは言え、敬虔で厳粛な空気
がそこに流れている。やっぱり仏教の国だ。優しいいい空気が漂っている。
どうも先頭から背の高さ順にあるいは年齢の順にならんでいるようだ。
朝はまだ寒いからなのか僧衣はぐるぐると体に巻きつけている。顔を見ている
と頭だけではなくて眉毛まで剃り落としているようだ。外から見える毛は全て
煩悩の対象という意味なんやろか。
喜捨されたものをその人がそのまま食べるのではないそうだ。そういう意味で
は喜捨する時不公平にならないようなど考えなくていいみたい。
本当に年端もいかないかわいい僧もいる。
だんだんと薄暗かった街も明けてきた。
街に人と音がやってきた。朝が始まるのだ。
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