マイケル・シェイボン、「ユダヤ警官同盟」
ハードボイルドものはかっこいいね。
なんとなく痛い目、酷い目にあいながら、ここぞという時にいいところを
見せる。
それが、女心をほろりとくすぐって、モテないようでよくモテる。
典型的なパターンだけど面白い。
舞台はアラスカ。しかもユダヤ人社会。
ユダヤ教とユダヤ人社会のいろんな伝統や儀式や難儀さがぞろぞろと
登場して、「イスラムもわからんけどユダヤもわからん」の世界だ。
場末の安ホテルで死んでいた男、
実は殺人だった。
チェスの名手?、ユダヤの預言者?ユダヤの救世主?
原住民とユダヤ人入植者との葛藤がからんでいるのか?
CIAまでからんでくるのか?
市の現場に残されたチェスの棋譜は何を物語っている?
そして、エルサレムで何が起こるのだ。
ハードボイルド男は事件を解決できるのか?
愛する妻は、戻って来るのか?
久しぶりに全く未知の舞台の本を読んで興奮した。
さすがピューリッツァー賞を貰う作家の作品だけあって、スピード感
躍動感、緻密さ、意外性、備わった楽しい作品だ。
毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。