最近読んだ本、「屍人荘の殺人」、「スワン」

  • 2020年7月20日
  • 3人

今村昌弘、「屍人荘の殺人」

ちょっと異色のミステリー。最初からチャラいホラー系のミステリーかな? まあ適当に
読んどこうなんて思ってたら段々と面白くなって、ついつい不思議なホラーミステリーワールドに
惹きこまれてしまった。
葉村と明智恭は神紅大学経済学部のミステリ愛好会の会員だ。神紅のホームズと言われる
明智が会長で羽村と2名だけの会である。
ある日、同じ大学の映画研究部の合宿か合コンかわからんような催しになぜか招待された。
場所は紫湛荘という別荘。そのオーナーの息子、七宮が取り巻きを誘って催した企画らしい。
ということで第1日目が始まる。
どう考えても女目当てのいかがわしいイベントだ。
おりから、ごく近所でサベアロックフェスなる大イベントがあってそこからの熱狂が夜遅くまで
この別荘に伝わってくる。
別荘でもお化け大会などが催され盛り上がり始めた。
そして事件が起こった。
ロックフェスで何かが起こった。
彼らが襲われたのだ。何者か? わけわからん? ゾンビではないのか?
ゾンビはどこから?
方法のていで逃げ帰り、立て篭もった別荘の中で事件が起こる。
外からはゾンビの攻撃。
内では殺人事件。
外部の人間? ゾンビ? 身内の犯行?
疑心暗鬼が恐怖を呼ぶ。
ロックフェスの事件の結果、あたりは封鎖され、別荘は孤立した。
助けは来るのか?
そして事件は終わったわけではなかった。
何故? 何が?
犯人は誰? そして動機は? 方法は? 新たな密室殺人。
タネもしかけも結構わかりやすい。けど新鮮ではあった。
荒唐無稽のゾンビ事件、アホらしくてチャラいけどなかなか楽しめた。

呉勝浩 「スワン」

これもミステリー。ちょっとハードなやつだ。
テロリスト達が巨大ショッピングモール「スワン」を襲い、客達を無差別銃撃するという
ショッキングな場面から始まる。
3Dプリンターで作った使い捨て模造拳銃だ。持てるだけ手に持って歩きながら両手で
バンバンと人を打ち殺していく。
彼らの目的は何なのだ?
撃たれて死んで行く者、狂乱して逃げ惑う者。かろうじって生き残った者。
その中に「いずみ」がいた。
いずみが生き残れたのは何故か?
小梢の証言とは?
ある日、そんな生き残りの5人に招待状が届いた。
事件の真相を明らかにしたいと言う人が現れたのだ。
誰が? 何故? 何のために?
少なからぬ金を呉れるとと言う。
実はいずみと小梢はバレーの宿命のライバルであった。
白鳥の湖、黒いオディールと白いオデット、誰がその役を舞うのか?
その関係はこの事件でどうなったのか?
動画も公開される。 故なきバッシングも始まる。
そんな中、この集まりで真実が明かされるのか?
すこしずつ、明らかになってきたことがある。
それが解決のヒントになるのか? 解決とは何か?
嘘の結末は?
いろんな企みとアイデアがたくさんあって、ありすぎかも知れんけど、それが結構
新鮮で面白い。
最後まで楽しめる本であった。

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ありがとうございました。