時々京都遊、「法然院」

昨日ラーメン屋の話で中国からお客さんの話をした。
最初は銀閣寺に行く予定であった。車を止めて山門に向かって歩いていると、
「銀閣寺は見た事がある」と言いだした。「それならば」と修学旅行生の間を抜けて
哲学の道を下ることにする。「もうちょっと行ったら法然院があるやん。あそこにしよう」
と話がまとまった。
美術学校関係者だからきっと気に入ってもらえるだろうと考えたのだ。
法然院は道路から山門に至る道が好きだ。
長い参道の両側に並んだ木は今は紅葉して美しい。形もなかなか味がある。
そのずっと先に屋根に草が生えたかやぶきの小さな山門が良い感じに見える。

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ちょっと手前にお墓があって、有名人の墓もけっこうあるようだ。
前から気になっているのが、谷崎潤一郎の墓だ。
皆さんにちょっと待ってもらって探しに行く。しかし墓地に案内図があるわけもなく、
どこに誰のがあるかさっぱりわからない。暫く探したがあきらめた。
何で気になるかと言うと、前に谷崎潤一郎の「瘋癲老人日記」を読んだ事があるが、
その中で、すけべな足フェチの爺さんが息子の嫁の足に懸想して、とうとう足裏の
拓本をとらせてもらって自分の墓に彫り込むという話があったのだ。
墓は京都がいいというので一生懸命京都で墓地を探していた。
そういう話があるので、もしかしたらそのしゃれで自分の墓に女性の足裏の拓本みたい
なのを彫ってないかなと、変な興味を持っていただけなのだ。
特別墓がみたいわけではない。

さてそれは良いが、この山門は中から見ても良い味だ。

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この砂のオブジェも何か禅的な意味があるのだろうか?
細長い庭によく釣り合っている。

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本堂のまわりの自然な木々の紅葉が、実に美しい。
中国からのお客さんもことのほか気に入っていただけたようだ。
中国の庭は動線上の視界を重んじるので、動いて楽しむ必要がある。
ここのように縁側に座って、じっと眺めていると心が静かになるというような
経験は新鮮に感じてもらえたのだと思う。

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小雨が降ってきたが、それもまたよく合うのだ。

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ありがとうございました。