映画、「ラビット・ホール」を見た

いつも思うがシネ・リーブル梅田は駅からかなり遠い。良い運動にはなるが今の季節でも
一汗かいてしまう。座ったら一枚脱ごう。
気のせいか今日は予告編が多い。いつまでたっても予告をやっている。
年寄りはトイレが近いから余分な時間は少ない方がいいのだ。

平日の昼間やからかなり人は少ない。始まってしばらくだがもう爆睡している人も
いるようだ。

eiga111115

映画は悲しい話だ。
愛する者を無くした悲しみから立ち直れない夫婦がいる。
ちょっとしたきっかけがあるだけで大きく壊れてしまいそうな心をお互いが抱えながら
なんとか再生しようとしている。
それで思い出した。
知人で幼い子供を亡くした夫婦がいた。
重い喘息を抱えていた子供だ。発作に気をつけないと命にかかわるといつも言っていた。
ある日の深夜、その発作がやってきたのだそうだ。
急なことでいろいろ対応出来ない事があって、やっと救急車で病院に運んだ時は
朝になっていた。病院では又順番やら検査やらがあっててこずったのだそうだ。
そうこうするうちに、一気に容態が悪化して、ご主人の腕の中で亡くなってしまったのだ
そうだ。
その時からこのご主人が壊れてしまった。
対応が遅れた事情やらなんやら(詳しいことはわからないが)ですべてが自分のせいだと
自分を責めて責め抜いたのだそうだ。
それでどんどん酒におぼれるようになって、とうとう家庭が崩壊してしまった。
まわりの友達が一生懸命手をさしのべても結局は立ち直るきっかけを作れなかったのだそうだ。
悲しい話だ。

この映画のように、何らかのきっかけがあって、
「パラレルワールドなんて本当にあるえるの?・・・」
「こっちは悲しいバージョンだけど、向こうは幸せなバージョンだったりして・・」
というように心の中に切り替えのスイッチが入ることができたらよかったのにと
改めて哀しく思い出した。

「ラビット・ホール」ってあの「不思議の国のアリス」のウサギの穴なんやろか?
ウサギを追っかけて不思議の国に入ったら、この悲しいバージョンの代わりに
楽しいバージョンが動いていて、重いモノがちょっとずつ軽くなっていったらいいね。

パラレルワールドがなくても、荘子の言う「混沌七竅に死す」という教えがあるではないか。
7つの穴を通って人にやってくる悲しみや苦しみや喜びや楽しみ欲望の数々に振り回されないで
何もかもあるがままに受け入れる混沌の境地につかの間だけでもいれたらいいなあ。

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ありがとうございました。