映画、「百合子、ダスヴィダーニャ」を見た

久しぶりに十三に行った。阪急神戸線に乗ると改札口のすぐ前にに止まる。
順調に行き過ぎて七芸についてもまだ時間がある。朝は9時50分になるまでチケットも
売ってくれないのだそうだ。どっかで時間をつぶそうとうろうろするが、この辺は夜の街だ。
朝早くから開いてるところがない。もうちょっと廻って、ミスドを見つけた。
コーヒー安いからちょうどええわと中に入ったが○○パイのセットとか言うのについ眼が行って
カロリーを増やしてしまった。
それでも時間つぶしにはちょうどいい。
この映画、映画の配給関係の仕事をしている友人に勧められたのだ。
・この監督を応援してるので是非見てほしい。
・先入観無しで見る事。
と言う事だった。
と言われてもネットの映画紹介くらいは見てしまう。
女性が女性を好きになる話か?
「もしかしたら私の好きでない映画かもしれんな」
「いやいや先入観無しで見んとあかんのや」

それで。
素晴らしい映画だった。
結局は、映画の中で男が悔し紛れに言う、「変態」とか倒錯愛とかそういう空気をまったく
感じないで緊迫した恋愛劇としてずっと見ていた。
映像がすばらしく美しい。画を描く人間には心にしみる映像だ。
ずーとカメラが流れてピタッと止まったら、その場面が美しい一幅の画になっている。
例えば百合子が開成山に行く途中、湖を眺めたらいきなり東山魁夷の画のような風景が広がる。
例えば湯浅芳子が訪ねてきて、二人で明け放った縁側の外の景色、戸枠を額縁のようにしてみると
これも見事な画になっている。
例えば門の外で百合子が待っている。芳子が人力車でやっと到着した。見つめ合う2人を門の枠を
額縁にして切り取ってしまえばこれも又画なのだ。

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全ての映像が女性を実に美しく捉えているように思えた。
画面にでてくる沢山の水墨画や小道具も似合いた。

それに荒木さんがいい。寝盗られ男の道化役、中国やったら緑の帽子かぶらなあかん、憎まれ役の
はずやけど、憎めない。私は大好きだ。
大杉漣うまいですね。

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見終わって美味しい料理を堪能した後のような充足感が満ちていた。
皆さん是非劇場でご覧下さい。

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ありがとうございました。