フエ到着、8時10分
ダナンに着いた時には、乗務員はあまり騒がなかった。だから大きい駅
ごととか、降りる人がいるごとにきちんと確認にくるわけでもなさそうだ。
そうなるとフエで私が降りる時、本当に降りれるかどうか心配だ。
ダナンから2つ程小さな駅に止まった。あきらかにフエとは間違えない
小さな村だったのでよかったが、あいかわらず案内の放送も小さな声で
ベトナム語だからわからないし、駅も小さな建物の正面にちょろっと
駅名を書いてあるだけだから、降りてみるまでわからない。
列車は田園の中を快調に飛ばしている。
そろそろ顔を洗っておこう。ウィスキーを飲むとき用に持ってきた
ミネラル水の小瓶の残りをうがいで全部使った。
となりのおばさんも顔を洗いに行った。
あの洗面所の水を使ってるのかな?まあ、不潔というわけではなかったから。
帰ってきたら、ちょうどご飯屋のおばさんが通っていたのを見て、さっそく
朝ごはんをもらっていた。チケットを見せてもらっていたから、やっぱり
インクルードなのだろう。
「ちょっと腹へったな」と思ったが、もうじき降りるはずだし、
「無理に食べなくてもいいや」と思い、パスした。
1時間遅れのはずなら、8時頃には着くはずだ。
8時になった。
簡単な放送があったと思ったら、ざわついてきた。
「きっと着くな」と思い、手早く降りる準備をした。
乗務員が通った。「教えてくれるんとちゃうんかいな?」と思ったが、
チケットを見せて、「フエか?」と言うと、
「フエ」と言い。うなずく。
行ってまた戻ってきて、「着いてこい」と合図する。
「ここから降りろ」と手で示す。
「降りるとこぐらいわかるで」
無事に増えに着いた。
ここも大きい町だ。ベトナムの丁度真ん中あたり、グエン王朝の都があった
旧都だ。