一本歯下駄男というのは私の事だ。
熊野古道歩きから帰ってきて、「なんば歩き」の練習に凝っている。
それでいろいろ本を借りてきて読んでいたら「甲野善紀」と言う人の古武道の本に行きあたった。
古武道の身のこなしからきた体の動かし方やその考え方を現代生活に活かせば、無理なく体を
動かすことができたり、思わぬ力を引き出したりできるというような事だ。
武道のことはよくわからないが、筋肉トレーニングとかとは違ったアプローチなので興味を持って
いろいろ読んだ。
すると、一本歯の下駄というのが気になって仕方がない。それを履いてゆらゆらゆるゆると歩いて
いると、いままでいろんなところに力がかかってその無理が腰痛などを起こしていたのが、
不安定な姿勢をバランスしながら歩こうとすることで、力が分散して腰痛などが緩和されていく
というものだ。
「これはぎっくり腰にええかもしれんなあ」と思ったのだ。
それでとうとうネット通販で買ってしまった。
最初から高さ10cmだとちと怖いので、入門編として5cmの高さのものにした。
「なに、それ?」、「やめてよ!」、「かっこわるい」
家族からは大顰蹙だ。
しかし、これでひょこひょこ歩くと中々気持ちがいい。
家の中をあちこちいったりきたりだ。しかし、板の間はカンカンと音が響いてうるさいし、
畳の間は、[畳が痛むからやめてよ」という具合だ。
そのうち外で使うかもしれないが、当面は家の中で使いたい。
それで、東急ハンズまで行って、靴底ゴムと接着剤を買って来た。
「これでよし」
カンカン音がしないし、畳も大丈夫だ?
しばらくこれでいこう。
さて、効果はどうなんだろう。
最初はあまり気がついていなかった。
いつの日からかよく考えてみたら、腰の具合がかなりよくなっている。
前は、パソコンの前にじっと長く座っていたり、水墨画の練習の為にずっと座っていると
じわっーと腰が重くなってきていた。それが重なってくると、ギックリ腰になってしまうのだ。
しかし、この下駄でうろうろしだしてからはそれがない。
パソコンの前で日がなすわっていても腰が重だるくならないのだ。
「やっぱりようきくなあ」
あらためて感動した。
そのうち、そとで履いて、走れるようにならんとあかん。
その後は、10cmの高い一本歯下駄を履いて走らなあかんのだ。
そうすると仙人に近づくかも知れん。
もうちょっとかな? いちびり心もくすぐられて楽しい。
この先、街の中で一本歯の下駄をはいてひょこらひょこら歩く爺さんをみかけても
「見なかった」ことにしようね。
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ありがとうございました。