昔昔、沖縄に旅行した事があります。もう30年くらい前の話です。その頃は何事にも、のんびり、ゆったりした街でした。酒も食べ物もおいしかったように記憶しています。その時に土産に、素焼きのような入れ物に入った泡盛を何本か買ってきました。
それから10年以上忘れていたのです。
ある日突然見つけました。というか、買い置きの酒がきれて、何かないか探していたのです。10年以上たってるし、もう変質して、飲まれへんやろって思い、恐る恐るちびっと口をつけてみました。
なんとそれが、とても美味しいのです。
この泡盛も50度くらいだったのですが、特有のあのきつい一撃はなくて、なんともまろやかな味になっています。強い事は強いのですが、熟成した芳醇な味がしました。自宅でおいていても古酒のように熟成していくってあるんですね。入れ物のせいかもしれませんが、拾い物をした気分でした。
泡盛は好きな酒です。大阪は大正のあたりが沖縄料理の店が多いので、行ったこともあります。
酒は、それほど強くないので、あの一撃、二撃は厳しいのですが、独特のくせと迫力ある味はなかなかだと思っています。
今度は、ちゃんと造った古酒にめぐり合いたいものです。
これで味をしめて、田舎の家に置いてあったウイスキーやブランデーなんかも試してみたのですが、一部の例外を除いて、どれも熟成されたいい味になっていました。
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