最近夢中で読んだ本、ガルシア・マルケス

  • 2007年2月6日
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ガルシア・マルケス 「百年の孤独」

読み終わった後は、あの「チボー家の人々」を読み終わったあとのような分厚い感覚が残りました。現在に語り部ですね。
長い間、読みたいな、買いたいなって思いながらも、ためらっていた本です。
ノーベル賞を貰ってしまったので、ブームに乗って読んでしまう感覚に、少しだけためらいがあったためです。
でも、読んでよかった。とても良い本だと思いました。

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人々の熱い信頼を受けて村を起こし発展させたホセ・アルカディオ・ブエンディア、その血をアウレリャノという名の人たちがつないでいきます。
絶倫の精力を持ちながらも孤独に生きる人たちです。
この村が結局百年程続いて、ある日土に還ってしまう、その運命は、あのジプシーのメルキアデスが残した、不思議な文書に総て書かれていたのでしょうか。
メルキアデスって「アルキメデス」なんでしょう。錬金術師なんですよ。
その運命の殆どを見届けたウルスラも産まれた時の胎児のようになって退場します。
スペインの荒涼とした砂漠の地を思い起こしてしまいます。
スペインは行きたいと思いながらも、まだ、行けていない地の一つです。
土と、荒涼と、血と、生命と孤独とって
じっくり考えてものを投げかけられてしまいました。