カズオ・イシグロ 「私を離さないで」
何とも凄い作品です。びっくりしました。
前に読んだ本、「わたしたちが孤児だった頃」で、行方不明になった母親が結局どういう運命をたどっていたのか。その話の展開の中で、
えらいとこに踏み込む作家やなあ、もしかしたらすごいかも知れんとか思っていたのですが、この作品ではもっと強烈なシチュエーションでした。
臓器移植の提供者、提供者はどうしてつくられるのか、
どういう運命をたどるのか。
実際にこんな人達が、我々のそばにいるかもしれません。
あっても不思議じゃないですね。
いつそういう世界を作ってしまうかもしれない時代です。
何がしっかりしたモラルかというのがよく分からない時代にいて、生きる意味とかモラルとか、もう一度問い直さなくてはいけないのかも
知れないとか思ってしまいました。
この人の作品はもう少し追いかけて見たいと思います。
「never let me go」実際にある曲をイメージしたのでしょうか。
探して見たいと思います。
毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。