ホーチミン、フエの旅ー12

いよいよサイゴン駅へ
適当にぶらぶらしているうちに良い時間になってきた。いよいよ列車の駅に向かわない
といけない。
タクシーに乗って、「サイゴン駅に行ってくれ」というのが通じるかどうかが最初の心配だ。
空港なら、行く人が多いから何となくわかるだろう。しかし、駅に行く外国人は少ないはずだ。
それで地図に印をつけておいた。「GA SAIGON」と言うと、「わかった」とうなずいた。
「これで安心だ」順調に行けば、20分位で着くはずだ。
街に中心部から北西の方角にあるはずだ。相変わらずバイクが多くて、道は混んでいるが
近道をするためなのかどんどん狭い裏通りにも入っていく。
タクシーもバイクもきわきわまでぶつかりそうになっても平気でつっこんでくる。
「皆、目がええんやなあ」と感心する。
渋滞の雑踏を抜けるとちょっとした広場についた。そこがサイゴン駅だった。
時々、外国人むけメータをセットしたかのように超高速で料金が加算されていくタクシー
があるが、そんな目にも遭わずに順調だった。
駅といっても小さな建物だ。
次の心配は、「列車はどこにいる?」、「何時に改札だ?」
どこにも書いてない。
チケット売り場があったので聞きにいった。チケットを見せて手真似で聞いてみる。
どうやら11時半に改札が始まるようだ。
今は11時過ぎ、早い目に来ておいてよかった。
昼飯を食べていないが、「駅にきたら何か売ってるやろ」と思っていたら、スナック菓子
程度しか置いていない。駅の外に食堂があるわけでもない。
何となくそんな予感もあったので、おとなしく待合室で座っている事にした。
時間は早いが意外と人がいる。
11時20分くらいにあたりがざわついた。改札口に係員が立った。
「始まったな」と思い改札口に行って見ると、すんなり入れた。
「どの列車?」とチケットを見せながら手真似をすると、目の前の列車を指さす。
さて、次の心配だ。寝台車でソフトベッドの席をとっている。果たしてどこにあるか
わかるだろうか。
勿論、真っ先に駅員に聞く。「あっちだ」と前の方を指さす。
どんどん前に行く、更に聞く。更に「あっち」と前の方を指さす。
確かにチケットは1号車と読めなくもない。しかし、前の方は普通座席の車両ばかりだ。
とうとう一番前に来た。
「絶対違う」