着いたのは10時25分頃、「申し訳ないですが、只今掃除中です。少しお待ち下さい」との事で、少し待ちました。
予想通り、簡素な住いです。
復元されたものとはいえ、ほぼ子規が暮らした当時の面影のままだそうです。
死の病と闘いながらも、明晰で鋭い詩情を短歌として発信し続けた人がここにいたのかと、しばし、思いを致しました。
庭も、よく保存と手入れがされていて、緑にあふれています。
華やいだものはありませんが、ひっそりとした草花があって、静かだけど存在感があります。
短歌に添えて画が描かれていたのは、本などで見ているのですが、「仰臥満録」という画日誌が残されていたのは、恥ずかしながら知りませんでした。
これには、病に苦しい日々の暮らしが、折々の身近なものや、この庭の草花が描かれているようです。
帰って直ぐに注文しました。
庭の糸瓜は、枯れていましたが、確かにありました。
子規の有名な絶筆三句です。
糸瓜咲いて痰のつまりし仏かな。
痰一斗糸瓜の水もまにあわず。
をととひのへちまの水も取らざりき。
ここでは、居住まいを正さなくてはいけません。