北方謙三、「水滸伝九」
とうとう、第9巻になりました。これは、つい出るなり買ってしまいます。それほど面白い本です。
梁山泊と官軍の戦いが本格的になってきました。
虚々実々の戦いが続きます。
前の戦いでは辛うじて勝利を収めた梁山泊軍も、今度は、肝心の資金源である塩の道を発見されてしまいました。
追う官軍、逃れる梁山泊、あやうし!
そこに海棠の花、あでやかな女隊長、扈三娘が活躍を始めます。
前の戦いで、官軍側にいて捕らえられたけど、今度は梁山泊軍として登場です。
どうなることか。
かっこいいです。
中国では、三娘という言葉がよく使われています。
どんな意味なんでしょう。「黒三娘」という名前のレストランも聞いた事があります。
普通でいけば、扈家の第3女という事なんでしょうが、ちょっと感覚的に何かありそうです。
関西で言う、「こいさん」みたいなもんかな。
海棠ってバラの花の一種らしいです。
楊貴妃のなまめかしさをいうのに使われた言葉だそうです。
石川忠久、「陶淵明詩選」
陶淵明って悲しいですね。
天才詩人でありながら、不遇の人生。
そのうらみつらみが詩に隠しきれなく出てきています。
それでも、その詩は、自然の美しさや豊かさ、人間の愛を詩って、すばらしいものだと思います。
田園の居に帰る。
其の三
種豆南山下 草盛豆苗稀
晨興理荒穢 帯月荷鋤帰
道狭草木長 夕露霑我衣
衣霑不足惜 但使願無違
美しい詩です。
毎週火曜は、最近夢中で読んだ本の話です。