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コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。V国へ、H市からF市へ列車の旅−13、D市へ。

D市へ。 さて、まさか夜明け時に峠を越えるだけでこんなに興奮するなんて思ってなかった。 明るくなるにつれてよりはっきり見えてくる景色はとても美しい。このままずっと見ていたい。 時々、峠の下り坂の曲がり方の具合で見え隠れする景色を見ながらそう思ってるうちに、 こんなにゆっくり走ってるはずやのにいつのまにか通り過ぎてしまって、こんどは 川のような風景、もしかしたらラグーンになった入江やったかもしれんけ […]

コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。V国へ、H市からF市へ列車の旅−12、峠に向かう。

峠に向かう。 彼らが降りてしまうと、寂しくなるなあって思ってたら、おばさんが急いでわしらの コンパートメントに入って来た。すぐに係員がやってくる。車両ごとに待機してるみたいで すぐにわかるのだ。 見てると、その場でお金を払ってチケットを作って貰ってる。 ということは事前に買わんでも乗ってからでもOKなんや。まあ、よくある話。 おばさんは支払いが済んだらさっさと横になってしまった。 まあ当然だ。 わ […]

コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。V国へ、H市からF市へ列車の旅−11、車中で日が暮れていく。

車中で日が暮れていく。 さて旅が始まった。しばらくは3人で話をしていた。アメリカの話、この国の話、 わしの語学力では話が次々弾んで膨らんでいくというわけにはいかない。むしろお互いに 一生懸命話題を作ろうとするけどすぼんでいくばかりだ。 だんだんと話題がなくなって、お互いの無口になっていく。 ご夫婦の旦那さんの方は早々と上の寝台にしまった。 奥さんと2人になって話が弾むというわけもなく、わしは窓の外 […]

コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。V国へ、H市からF市へ列車の旅−10、列車の旅が始まった。

列車の旅が始まった。 さて、発車の時刻が迫ってきた。 60分前に改札が開くようだ。開いたような気配がしてきた。こうなると、じっとしててもしょうが ないんで列車に向かう。 列車番号を確認して、自分の寝台を探そうと係員にチケットを見せたら前の方に行けと言う。 言われた通り前の方に行ったら座席列車ではないか。これは違うやんか、おかしいなあと チケットをようみたら1号車ではなく11号車とちがうやろか、前の […]

コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。V国へ、H市からF市へ列車の旅−09、では駅に行こう。

では駅に行こう。 H市はこの国の南の端の方にある。ここから北の端の方にあるHa市までこの国を縦断する 列車が走ってる。更に言うと、連続はしてないけど、Ha市から中国に入っていける路線すらある。 つまり、Ha市から北京まで行く、あるいは逆のツアーすらあるくらいなのだ。 ポール・セローの中国鉄道大旅行に出てきそうな路線ではあるけど確かその本にはで取り上げられて なかった。ポール・セローといえば、鉄道旅 […]