インド、ダージリン、シッキム遊-21、ペリン夜明け前
午前3時50分に目覚ましが鳴った。眠い目で起き出して窓の外を見る。昨夜は 曇りやった。今日は晴れてたらええなあ。 まだ殆ど真っ暗やけど稜線のあたりは仄かに明るい。 なんと稜線のその又向こうに目をこらしてみると暗い中にも白い頂が幾つか見 えるではないか。 息を呑む美しさだ。 おもわず興奮してしまった。 左の姿のええのがカブールで右の見え隠れしてるのがカンチェン・ジェンガやね。 ホテルの壁に山の名前が […]
午前3時50分に目覚ましが鳴った。眠い目で起き出して窓の外を見る。昨夜は 曇りやった。今日は晴れてたらええなあ。 まだ殆ど真っ暗やけど稜線のあたりは仄かに明るい。 なんと稜線のその又向こうに目をこらしてみると暗い中にも白い頂が幾つか見 えるではないか。 息を呑む美しさだ。 おもわず興奮してしまった。 左の姿のええのがカブールで右の見え隠れしてるのがカンチェン・ジェンガやね。 ホテルの壁に山の名前が […]
来た時からたちこめていた分厚い雲の間に少し緩みができてきたようだ。もう 少し我慢したら見えるかも知れない。左側の白い頂がもうはっきり見えて来た。 そのずっと右に三角形の独立峰が見えようとしてもう少し、雲が散るのをぢり ぢりしながら待っているのが、カンチェン・ジェンガという山だ。 世界第3位、神々の座だ。 見えた。 わずか5分ほどの間やけど雲間にちらりと白銀の姿を見せてくれた。 一番奥、右端の白い尖 […]
漓江下りも終わりに近づいた。川の流れと景色の移り変わりは何時果てるとも 知れない。この先も幾らでも続きそうにも思える。 しかし、岸辺に人家が増えてきた。そして小さな船泊まりのようなところにや ってきた。 陽朔というところに着いたのかもしれない。 「ここで終わりなんか?」 わしらの船はまさにここで上陸するようだ。しかし、正規の観光船はどこにも いる風ではない。出るときも横っちょからこそこそっと出たみ […]
さて、漓江下りは3時間強の行程だと言う。それならもう半分以上過ぎた事にな るがそんな感じはしない。似たような景色とは言いながら次々変わる、「まる で水墨画のような景色」に気をとられるし、川面と岸辺と人の暮らしを眺めて いるのも面白くて時間の経つのを忘れてしまう。 船の流れとともに時間がゆっくり流れる。 これくらいの時間のながれが体に優しいのだと思う。 しかし、こんな風に詩的に高尚な気分に浸ろうと思 […]
おっちゃんは、ゆっくりゆっくり竿をさしながら船はすいすいと進む。 目の前の景色は相変わらず、「まるで水墨画のような景色」が続く。景色はじ わっと変わっていくので、ずっと同じ景色を見てるようで気がついたら違う景 色になっている。その変化も面白い。 おっちゃんは、どこでも言うてくれたら止まるからって言うけど、どこで止め たらええんかわしらにはようわからんやんか。 景色を見たり、写真を撮ったりするのは外 […]