バーデン・パウエル、リヒター/バッハ

  • 2010年1月14日
  • 音楽
  • 2人

最近ブラジルが舞台の本を読んでいた。それでちょっとブラジルの音楽を聞きたくなった。
「確か誰かに借りている、バーデン・パウエルがあったな」と思いだした。
ブラジル音楽とか、サンバとかいうよりはジャズ畑の人だが、もちろんブラジルの人で
ギターの名人だからスピリットは確かだろう。
オサーニャの歌、トリステーザ、黒いオルフェ・・と名曲が続く。
良い感じだ。しかし、ジャケットの解説はあまり好意的でない。特に黒いオルフェなんか
はかなり不満そうだ。私にはよかったけどね。
やっぱり音がいいし、テクニックも抜群だ。しゃれたアドリブが心地よい。
しかし、一通り聞いてしまうと、「えっ、もう終わりかいな?」と若干物足りない。
あまりにもあっさりしすぎかもしれない。
なるほど、ジャケットの解説が不評なのがわかった。
しかし、「そんなんなら、売るな!」や。
中に、71/2のインヴェンジョンというのがあった。バッハ風に仕立てた曲だ。
それならば、本物を聞いてみようと、「リヒターのバッハ/音楽の捧げもの」を取り出した。
昔、音にうるさくて、音楽に詳しい、実に正確な知識を持った知人がいて、その人に
「バッハの「音楽の捧げもの」は良いから是非聞いておいたほうがいいよ」と言われて
買っておいたものだ。私の音楽の好みの傾向を知った上で言ってくれたのだから確かだ。
「うん、これはええ」
しっかりと気持ちに入ってくる。
「今日はこういう感覚が欲しかったんや」
クラシックだが、感覚的にはジャズを聴いている感覚だ。
このままフリーの即興演奏に入っていっても何の違和感もない。
音楽と言うのはみんなどこかでつながっているのだと思う。
気分が乗ってきた。
さあ、香を焚いて、画の練習をしよう。

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毎週木曜は、映画、音楽、書画に関する話です。