最近読んだ本、「三毒狩り 上、下」。

  • 2026年8月2日
  • 2人

「三毒狩り 上、下」

東山彰良 著

胡麻油を売った帰りに赤ん坊を拾った。日本鬼子。

とても面白い。

痛快無比。この世とあの世を結ぶ、超ファンタジー。

ええですなあ。

運がよかったと言うべきか、はたまた災難つづきだった人生の総仕上げに極め付きの厄災に見舞われたと言うべきか、一度死んだ佟雨龍がふたたびこの現世へ舞い戻ってきたのは甲辰(きのえたつ)の年(1964年)の十月十八日のことであった。

まるで、聊斎志異やらの中国の昔からある怪奇物語みたいやなあって思いながら読み始めた。

いやいや、もっとおもろいやんか。

グングン惹き寄せられる。上下二巻、一気に読んでしまった。

日本占領時代の中国。山東省の田舎の村。吹牛村。

貧しい村。日本軍に媚を売って生き残らざるを得ない人たち。

日本鬼子と蔑む人たち。悲しい時代だ。

そして、日本が負けて出ていった。今度は国民党か共産党か?

佟継漢は胡麻油を売って暮らしている。日本軍時代は好調だった。

しかし。

ある日、商売の帰り道。嵐になった。食い物はない。

一つ残った饅頭。哀れな犬と分けて食う。情けない。

しかも、男たちに襲われた。お前は日本鬼。

しかし、犬の助けで反撃。犬にも山東人の荒ぶる血潮が流れているのか。

水を一杯恵んでもろうたら、井戸を掘って返す。

男たちは散々な目にあって逃げて行く。その中に田沖がいた。

帰り道は続く。嵐の中、木の洞に赤子がいた。もう死んでる。しかし、犬が吠える。

嵐に打たれた赤子が生き返ったのだ。

村に赤子を連れ帰った佟継漢。どうやって育てる。

村では、共産党の支配が始まっている。どうやって生きていく。

国民党を支持する人たちは台湾へ。佟継漢の家族も行ってしまった。

厳しい時代がやってきた。

彼は役人たちから狙われている? なぜ?

いつも犬が味方だ。そして、ひそかに拳銃と手榴弾。いつか使うことがあるのか。

看護師の李秀媚が赤子に乳をくれた。助かった。

そして、「革命的再生産」? (例のアレですわ)をめぐるあれやこれやでテンヤワンヤ。佟継漢と李秀媚は夫婦になった。

赤子の佟雨龍はいつか少年に。義理の姉、李平は誰もが振り向く美形の少女。

そして、田沖に夢中だ。

話はどんどん展開する。

とても面白い。

無空和尚は、村に邪悪なモノが居ると喝破した。貪・瞋・痴の三毒が六道輪廻を巡って徘徊しているのか?

そして、とうとう悲劇が。

佟継漢がハメられた。党の命令? 誰が垂れ込んだ?

そして・・・

母は? 姉はもっと酷い目に・・・・

怒り狂った雨龍は、銃と手榴弾を持って・・・・

憎き田沖めと、大立ち回り。

敵はうったものの村幹部を殺害の角で銃殺刑になってしまった。

実は、田沖は和尚の言うとおり、化物であった。痴猪であった。

この世ならぬ大化物をやっつけたのだ。

そして冥界へ。

ここから、話は一気に大展開。

手に汗握る、大立ち回り。大ファンタジー。

とても面白い。

三毒の豚はやっつけたが、人間界にもどって鶏、蛇を退治しないといけない。

先に死んだ皮蛋犬の子どもがお供に。

一旦死んだモノがどうやって?

夢か現か。本当か嘘か?

死んだものが又死ぬのか? 又殺すのか?

絶好調ですなあ。

とても面白い。

わしの勝手なお勧め度。

星四つ半。

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