最近読んだ本、「悪い娘の悪戯」、「ドミノ倒し」

  • 2019年9月6日

マリオ・バルガス=リョサ、「悪い娘の悪戯」

筆の力は素晴らしい。リマ、パリ、ロンドン、マドリッド、トウキョウ、そして・・・。
ひたむきな男。奔放な女。
もう我慢できん。こんな女どっかへ行ってしまえ。苦もなく女は飛び立っていく。
やっと仕事が軌道に乗った。暮らしが良くなった。ええ感じだ。
それでも時に心が虚ろに・・・。そんな時に限って、忽然と女が現れる。
新たな富と栄華と名声を纏って・・・。そしてまた男はメロメロに・・。
どこまでもひたむきな男。どこまでも破滅に向かう女。
いったいどうなる。
女にとってはただの駆け引き? 男は心の底から愛してる?
読み始めたら止まらない。どんどん惹き込まれて一気によんでしまう。魔性の小説。
素晴らしい。
ニーニョ・ブエノ、リカルドの恋。
ニーニャ・マラ、稀代の悪女? 妖精? 哀しい女?

第1章 チリからやってきた少女たち
ミラフローレス 姉リリー、妹ルーシー
第2章 孤高のゲリラ兵
キューバ政府 MIR ゲリラ兵の訓練 同士パウルの世話になる
ロベール・アルヌー夫人ユネスコの通訳
第3章 スインギング・ロンドン、馬の肖像画家
同郷ファン・バレート ヒッピーたち
ミセス、リチャードソン アジアを旅する妖しい富豪
第4章 シャトー・メグルのタルジュマン
サロモン・トレダーノあだなタルジュマンーミツコ
彼女はクリコ フクダーヤクザ?性倒錯者
第5章 声をなくした男の子
ベトナム人養子シモンとエレーナ夫婦、クリコがボロボロで転がり込む
病院へ、精神科も 国籍をとるためにリカルドと結婚
第6章 防波堤造りの名人、アルキメデス
ニーニャ・マラ 出生の秘密
リマへ、アタウルフォおじさんの病気
第7章 ラバピエスのマルチュラ
マドリッド、マルチュラ
彼女は金持ちの老人と
最後に戻ってくる
抜群に面白い。

貫井徳郎、「ドミノ倒し」

前に読んだ「壁の男」がとてもおもしろかったんで読み始めた。
なぜか探偵もの。 今どき日本で、えらく不自然な話ではないか?
よんでるうちにそれほど不自然ではなくなってきた。
けど、やっぱりちょっと変。
地方都市、月影市で探偵をやってる十村のところに依頼人、江上友梨がやってきた。
元カレのコーという若者の無罪を証明して欲しいという依頼だ。
調べれば調べるほどスッキリしない。
何かが裏にありそうだ。
幸い警察署長が友人だ。東大でのキャリア宵崎警察署神明佑。
訳ありなのか警察で孤立してる。逆に独自調査の協力を頼まれる。
そして、次々と事件が起こる。前にあった事件がからんでるのか?
調べれば調べるほどおかしいことだらけ。
被害者の幽霊が出た?
幼女趣味のオタク男が?
イケメンねずみ講もどきの正体とは?
なんで刑事が怪しいの?
・厄介事は美女と共に
・馬鹿は馬鹿を呼び、馬鹿げた話を語る
・ひょっとして連続殺人?
・タフな調査に女は要らない
・老人パワーにゃ敵わない
・幽霊の正体見たり、そんなのあり?
・探偵は過酷な現実と対峙する
・もう死体にはうんざり
・探偵はいよいよ事件の核心に迫る
・ドミノは倒れるよどこまでも
チャラさが気になる。もひとつ入っていけない。
それなりに面白くはある。
表紙がいいね。

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ありがとうございました。