偶獲至宝(ぐうかくしほう)。
ある時、物置を片付けていた。
他人のことは言えんけど、こういうのは全くの負の遺産ではないか。
いろいろ残しておいてくれるのはええけど。
亡くなったあと、物置に残っているのはほとんどがガラクタ。
今のうちに整理して、捨てるものはすてておかへんと、また次の世代に迷惑をかけることになる。
わしは軽トラを持ってへんから、コンパクトカーの後ろを一杯広げて、要らんもんをギチギチに詰め込んで焼却状に運ぶ。
何十回行ったやろか、係員に顔を覚えられたほどだ。
全部捨てるつもりで次々に運んでたけど、たまに使えるものがある。
日用品的なもの。
他には、昔の柱時計。昭和の香りが高い。奇跡的にまだ動く。
古い箪笥。ボロボロやったけど、サンダーで削って、塗装し直したらとても綺麗になった。
もっとええやつ見つけた。
古いウィスキーやブランデー。幸い口切ってない。
もう数十年は経ってるはず。
しかし、腐ってるはずがない。それどころか、この間に熟成してまろやかに、おいしくなってるはずだ。
わしにとってはお宝発見ではないか。
大事に置いておこう。おいしくなれっ!
とは言え、どんな味か気になる。
試しに飲んでみる。
素晴らしい。元の味を遥かに凌ぐ。17年モノ、24年モノみたいなまろやかでスキっとした味わい。
まさに高級ウィスキーではないか。
ええもん見つけた。
他のも試してみよう。
ガラクタ整理は大変やったけど、思わぬお宝発見。
ささやかですなあ。
これが人生の集大成?
こんなもんですかなあ。
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