久しぶりの四文字遊び。「無為自然」

無為自然(むいしぜん)

昔、ある日、ベトナムのホーチミン市にいた。
昼すぎたころお気に入りのフォーの店へ。暑いけどエアコンはない。屋台ではないけど窓側の席では風が気持ち良い。
南国では、麺が生ぬるい、そのせいか気持ちも生ぬるい。
昼間は通りのバイクも人通りもかなり少ない。わしには結構心地よいアジアの喧騒はしばらく休憩。
麺が美味しい。ふと、外を見ると、小さな女の子が立っていた。4、5歳くらいかな?
じっとこちらを見てる。強い印象的な眼差し。目を逸らさない。
なんとなく気分が伝わってきた。
ポケットを探って、小銭の札を何枚か取り出して、渡した。
その子は、さっと奪うように受け取って、一瞬でどこかに消えた。
夢を見てたんか。
あとでじっくり思った。
しまったなあ、もっとあげたらよかった。なんだか切羽詰まった事情があったんとちゃうやろか。
こんな時、ちゃんと行動できへん。修行が足らん。
もしかしたら、神様がわしの愚かさを思い知らすために出て来てはったんとちゃうやろか。

 

昔、中国によく行ってた頃、聞かされた話がある。
乞食、物乞いの話だ。
いわゆるあるある話。辻に立ってる、座ってる乞食、物乞いを見て、あの人らは、実は大金持ちなんやと教えてくれた人がいてる。
来る時はベンツに乗って来てるんやで。ドキュメンタリー番組みたいなんでやってた。
ゴミ箱を漁ってるようで、実は自分で入れた食いもんを取り出してるだけなんな。
怪我や病気に見せかけてる人も皆偽物や。騙されたらあかんで。
後で舌出してはるんや。
確かに他の国でも、いかにもな障害者や病人、赤子を乞食、物乞いに貸出す商売があると聞いたことがある。
つまり、乞食、物乞いをする人は皆インチキやとわしの頭の中にインプットされてしまった。
それから、旅に行って、そういう状況に出会う度に、わしは騙されへんぞって、体が硬くなってしまってる。
せこい心がよけい意固地になってる。あきませんなあ。
もっと自然に心と体が動くように、修行せんとあかん。
今では、アジアの街角はどんどん発展して豊かになってる聞く。
今度は、わしらが功徳をいただく立場かな。
よぼよぼジジイになったし。要介護近し。

あじあん

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