お試しに万博に行った話。09。フラメンコダンスに出会った。

さて、そろそろ帰ろうか。

まだまだ、会場は元気一杯。
しかし、ゆっくりすればするほど帰りは混んでくる。
体も少し疲れてきた。
そろそろ帰った方がええんとちゃうやろか。
パビリオンの予約してへんし。
結構ならんではるし。

あじあん

スペイン館の前まで来た。

大階段がある。上の方でなんかやってる。
どうせ行列がいっぱいなんやろ。でも、階段登るくらいはかまへんやんか。
ちょっと登って様子を見よう。

てなことで、上まできた。
前方に舞台がある。音楽が聴こえる。
スペインといえばフラメンコ。まさにその音楽だ。

あじあん

目の前は人がぎっしり。

それでも全く見えへんわけではない。頭と頭の間で目を凝らせばちゃんと見える。
しかも、床を踏み鳴らす迫力満点の音がちゃんと聴こえる。

頭と頭のあいだでも臨場感満点ではないやろか。
ええですなあ。

あじあん

フラメンコダンスだ。

しばらく、ここで楽しませていただこう。
ギターがバラランと響き渡る。弾けるような早弾き。

畳み掛けるように、哀切な歌声が・・・・・・
男のダンサーが体を反らし、腕を振り上げる・・・

盛り上がって、盛り上がって、・・・
パッと止まる。
独特のリズム。
フラメンコは舞踊というよりは、格闘技だ。
そんなふうに聞いたことがある。
放漫で、挑発的で、挑戦的。
ええですなあ。

あじあん

そして、とうとう女性ダンサーが登場。

待ってました。
やっぱり華がありますなあ。

でも、小柄なのか、とても見え難い。こんなに後ろやからしょうがない。
よく見えても顔を腕くらいまで。

残念である。
本格的な女性のフラメンコダンサーは、全力で足を踏み鳴らしながら踊るんで、シュッとした細身の体型というよりは、筋肉質な太い脚の方が多いのだそうだ。
前に映画を見た時にそんな解説があった。
ここからでは、そんなんわからへん。
音楽と手の動きで想像するしかないですなあ。
てなことで、まあ、これくらいで、この場は満足して帰ろう。
予約せんでも見れたのがありがたい。
外は、日が暮れかけてる。

あじあん

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