最近読んだ本、「生きる演技」、「超空洞物語」。

  • 2025年5月1日
  • 8人

「生きる演技」

町屋良平 著

あじあん

「醒めている演技をしている時の生崎の顔だとかれにはわかった」

生崎陽、笹岡樹、高校1年生。
初々しい? 希望に満ちた?
いや、醒めた少年たち? 醒めている演技をしている。
彼らは、俳優でもある? あった?
ユーチューブドラマ? 学園ホラー?
二人に共通点がある?
親を憎み、家族を呪う?
楽しいはずの団欒? それが腹立たしい?
演じている時が本当の自分? 元に戻った時は、素を演じている?
文豪、吉田健一のような、抑揚の少ない、息継ぎの少ない長い文章が続く。
頭の悪いわしは、ついていけない。どっちがどっちやった?
とても難しい。
さて、高校の文化祭が始まる。
演劇をやろう。原作は仲間の感想文。脚本も自分達で。
「石の証言」。
この街が、戦時中に酷い空襲を受けていた。その最中に、アメリカ軍の捕虜がやってきた。
住民が彼らをどうしたか。
なぜ。
重いテーマだ。
俳優はもちろん自分達。演出もやる。
果たしてできるのか。
そして、とうとう。
起こるべくして起こったのか。
演技ではなく本気だったのか。
誰もが生きていくために演技をしてる。
難しいけど惹かれるものがある。
素直に入っていけないところもある。

 

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星四つ

「超空洞物語」

古川日出男 著

あじあん

天下の奇書か物語の起源か? 「うつほ物語」の謎を光源氏が解きあかす。

巻物を逆に読むとどうなるか。
老いたる人が次第に若くなっていく。
出来事の結末が先にわかって、その由来に戻っていく。
時間と空間を逆にたどるタイムマシン。
「うつほ物語」をこんなふうに読んだらどうなる?
その旅をするのは光源氏。
須磨の浦で描いた墨絵が導く、壮大無双の夢物語。
ペルシャから伝わる秘宝、七玄の琴を巡る。
秘宝を弾く秘技を巡る。
王朝の雅を巡る。
超空間の旅。
なんだかとても面白そうではある。
しかし、想像力に乏しいわしにはもひとつ没入できへんとこがある。
今時の劇画やアニメや動画の世界にほとんど浸ってないからなんやろね。

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星三つ半。

あじあん

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