ベトナム、サパ、ハザンの旅−５８、列車がくるぞ。

線路内に入る。

さて、わしらは店の人の案内で、線路内に入って行く。

線路内はホコ天状態。

人が集まり始めてる。

ほぼ全員が観光客だ。どっから湧いてきた？

欧米系の顔をした人たちが多い。
線路の両側にずらりと椅子が並べてある。

いろんなカフェの店舗がぎっしり。
一大観光地になってる。ええ観光資源になったではないか。

人がどんどん増えて行く。
なんか知らん、期待が膨らんでいく。
女性客が多い。華やかでええではないか。

わしらの店は「ChuChu Railways」
いかにも、とってつけたような名前ではあるけど、それはそれでいいのだ。
もう椅子が用意されてる。
さっそく注文を。アイスコーヒーがええかな。

ビール飲んだらトイレに行きたくなる。
ところでコーヒーは大丈夫なんやろか？　まあええか。
いったんは座ってコーヒーを飲むやろけど、列車が来たら、一瞬で終わる。

カフェを楽しむという感じではなさそうだ。
いろんな人が目の前を通る。
面白いなあ。
いろんなモノを売りに来る。

それはそうやろ、こんなチャンスはめったにない。

面白いモンがあったら買ってみたい。
いかにもってのが多いなあ。

頑張っていろんなモノを売りにくる。

売る方も買う方も楽しそう。

どんどん盛り上がる。

いよいよか。
あたりに緊張が走る。
来るらしい。
それぞれの店の前のテーブルが一斉に片付けられた。
椅子にすわるのはいいみたい。
係員が点検に回ってる。

線路から人がいなくなった。

緊張、緊張。
ブォーーー・・・・、ブォーーーーー。
汽笛が鳴っている。
いよいよ来るぞ。
遠くに見えてきた。

どんどん近づいてくる。

「線路に乗り出したらあかん」
前に出たら、注意を受ける。
ゴーーーー。鉄の塊が走ってくる。
すごい圧力だ。

目の前を瞬時に通り過ぎていった。

名残に後ろ姿を見送る。

そして、終わった。

もう何もない。力が抜けた。
みな、解散。終わり。

ChuChuTrainの地図。

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