最近読んだ本、「イッツ・オンリー・ロックンロール」、「さぶ」。

「イッツ・オンリー・ロックンロール」

東山彰良　著。

いつもつるんでるギターのミッチとドラムの典男。
別さんはまだ、檻の中だ。出てきたら又バンドが始まる。
ミッチは同窓会で出会った沙織とよりが戻るのか？
そして、いつか、オリコンの常連、エクソダスのベーシスト、A組の星、花屋　”ジャンゴ”慎吾のようにメジャーデビューできるのか？
あいつだってロウ・マインズのメンバーだったんだ。
そしてある日、事件が起こった。
保健所の放火事件に巻き込まれた。ロウ・マインズのCDが落ちてた？
確かに現場にいた。しかし、これがバレたら、面倒なことになる。
しかし、警察は疑ってる？
さて、これからどうなる？
そのCDが話題になって、なんだか、わしらの運が向いてきたか？
ライブハウスから声がかかるように・・・
そして、また・・・
気がついたら、ガムテープでぐるぐる巻き・・　ダイナマイトも・・・
一体何がおこったのだ。
とってもロックンロール、とっても面白い。
騒ぎがどんどん広がる。
ベッさんが出てきた。あいかわらずだ。
妥協をしない男。南和美は？
ロウ・マインズが発進・・・・
あの事件で、わしらも有名になっていく？
とってもロックンロール、とっても面白い。
もしかして、とうとうメジャーデビューができる？　上京？
ライブハウスを巡りつつ・・・　東京へ・・・
そして・・・
とってもロックンロール、とっても面白い。

星五つ。

「さぶ」

山本周五郎　著。

やっぱり山本周五郎はええですなあ。
しんみり、ジンとくる。
表具屋、芳古堂で働く、栄二とさぶ。
栄二は器用で男前、何をやっても上手にこなすし、女にもてる。
弟弟子のさぶは、不器用で愚鈍、とても正直で真面目。栄二を慕ってついて回ってる。
二人は、二十歳になって初めて酒を飲む。すみよしという居酒屋、おのぶがいる。
さぶはのぶが好き
栄二は、日本橋本町、大きな両替商、綿文で仕事をしてる。
客座敷の襖の張り替え。大きな仕事だ。娘たちが慕ってくる。
栄二はそこの中働き、おすえが気に入ってる。
すべて、順調・・・・？
しかし、突然事件が起こった。
栄二が、綿文の仕事をやめさせられたのだ。　何故？
納得できへん。
一体、何があった？
兄弟子や師匠に聞いてまわる。どうやら、綿文の主人の部屋から、大事な金蘭切れがなくなったらしい。そしてそれが、栄二の持ち物の中から出てきたという。
一体、何があった？
全くの濡れ衣ではないか？　誰がやった？
我慢できへん。綿文の主人のところに詰問に行く。
なぜか、袋叩きで追い出された。しかも、番所につきだされた。
反省のない栄二。逆らう栄二。
とうとう労役に・・・・
なんと言う理不尽・・・　栄二は復讐を誓う。
ぜったいに許さへん。
さぶは、ずっと会いにくる。ひたすら、栄二を信じる。
将来を誓ったおすえもやってくる。おのぶもくる。
皆、彼が心配だ。
労役所にも理不尽がある。いじめやパワハラ・・・　金もからむ・・
栄二を見守る目もあるのか？
彼は、変わっていくのか・・・　復讐の鬼から脱皮できるのか・・・
そして、ある日・・・
それから・・・・
とても良い。
じっくりと読ませていただいた。
良い話だ。

星四つ半。

にほんブログ村